目が覚めた母に話しかける。

機械に心電図やらなにやら色々反応が出ていて、

英語で書いてある部分もあり、分かってしまう自分。

母に不安を与えないように、接するように心がけた。

本当に少しのことで、数値は変異するので、

身体と心は繋がっているし、術後の不安定さを感じた。

 

術前検査では、

内蔵や、全身の他の部分にガンと

思われる病巣はなく、

全摘出した片胸は痛々しいものの、

チューブを通してリンパ液などが

出てくるのを見ると、

この際、全ての悪いものを

身体から排出して・・!

と、思わずにはいられなかった。

 

 

この日は、父・姉・母と

病院へ行ったが、

父は途中で先に帰った。

 

「お母さんが不安にならないように、お前たちが付いてろ」

 

大部屋の小さな場所に、

大人3人もいて、たしかに迷惑。

先に家に戻った理由は、

他にあると思うけど、

とにかく、その日は姉も休みだったため、

夜になるまで付き添った。

 

母は自分のことよりも、

付き添うことで、

夕飯を食べる時間が遅くなることを案じてたので、

翌日からは、早く帰るように言った。

 

 

「家のことをやる方が、時間がかかるから」

 

 

たしかに。

 

姉はいないし、私と父。

たとえ姉が家にいても、料理はあまり好きじゃない。

普段やり慣れていると、そうでもないけれども、

作り慣れていないと、段取りも、時間もかかる.。

正直洗い物が面倒・・

 

 

 

 

料理をするにしても、材料がないとできない。

そうすると、買い物が必要で、

冷蔵庫や財布と相談しながら、

前の日や、その週に食べたものを

考えると、献立を考えるのも悩ましい・・

 

まぁ、アイディアを考えるのは、

私は好きなので良いのですが。

食べる人の、好き嫌いが入ってくると、大変難しく・・

 

作っておいしく食べてるところに、

ちょっと文句をつけられると・・・

 

「ご自分でお好きにどうぞ」

 

と、言いたくなってしまう私。

 

なので、母の献立の悩みに、

いつも相談にのってたし、

私も離れて暮らしてた時には、

よく相談にのってもらっていた。

↑お互い、夫がグルメなのか、好みが激しいので・・

 

 

病気と、仕事・看護・家事などなど。

 

役割が多く、大変だったが、

買い物は、父に頼み、少し離れた八百屋まで、

車で連れて行ってもらってた。

 

質は・・・だったが、

値段と、相場と、物とを

色々考えて買い物をする。

奥様を労わってくださいね・・男性の皆さん・・

 

 

父は、母の手術や、入院が堪えたようで、

ゴミ出しや、簡単な家事を手伝ってくれるようになった。

と言っても、ゴミ出しも、まとめてくれる

とかではなくて、

私がまとめたものを、収集所へ持っていくというもの。

 

それでも、肌寒くなった季節に、

外へ出てもらえるのは助かった。

 

父はお弁当が必要な人。

買うと、高いから、弁当を持参する。

私が具合の悪い時は、買って食べてたけれども・・

レジがキライで、偏ったものばかり食べる父。

冷凍食品も使って、

朝食メニューとかぶっても、

できる限り作り続けた。

 

自分がやることで、

改めて感じる、母の役割の多さ。

自分がいかに、任せきりだったこと。

 

 

そう感じた時期だった。