検査当日。やっぱり私も着いてきた。
理由はいくつかあった・・
でも、一番は『身体の状態を知りたい』だったと思う。
聞こえは良いが、正義感とは違う。
それは、私の醜い感情の1つ。
でも、誰にでも多かれ少なかれ備わってる、
本能に近いものであり、依存心でもあるような気がする。
前回説明された通り、指定の場所へ移動して検査。
受付時にも出力された内容と、
先日説明あった内容用紙と特に違いがない。
私は書類を持って、院内の検査室を探す役割。
母はいたって普通に近くにいる。
私に依存する訳でもなく、
勝手に動いて色々確認してる私を、
なんとなく見てる感じ。
病気に対する恐れは微塵も見せない。
「なるようになるし、なるようにしかならない」
昔からの母の口癖。
私は幼い頃から、何か事あるごとに、聞いていた。
そして、大人になって聞いた事を思い出した。
「死」について。
または、「認知症」などコミュニケーションが
取れなくなってきた時、どうして欲しいかの希望を。
幼い頃や学生時代に聞いた事、
大人になってから聞いた事。
その時の言い方や、私の年代に合わせた言葉を言ってくれた・・
とは思ったが、いつだって変わらない。
「私が死んでも、誰かが何とかするだけ」
「いつまで頼られたって困る」
「後は生きてる人達で、どうにかやっていけばいいんじゃない」
根本にその考えがあるから、
母なりの想いはあったと思うが、
淡々としていた。
私は待ち時間に、その言葉を思い出してたような気がする。
と言うか、それは、あの”異物”の存在を言われた時から、
たびたびよぎっていた言葉だったような気がする。
全ての検査が終わり、担当医の診察室へ向かった。
結果報告は3日後と言われた。