着物の所作ふるまいを学ぶ生徒さんたちは
お茶席に招かれたことがないという方が
意外に多いです。
お茶に興味がわいてきて、
いろいろ学びたいと思い始めてきました。
私に質問をしてきました。
「お茶を学びたいと思っているのですが、
固苦しそうで続くかどうか不安です。」
「でも、季節の美しい和菓子にはとても興味があります」と、言いました。
今日は洋子さんも好きな和菓子の食べ方をお伝えします。
季節に応じた和菓子を食べることから
お茶の学びに入ってみたらいかがでしょうか。
1.菓子器から箸でとり、懐紙にのせて黒文字で食べるお菓子
2.菓子器から素手で取り、懐紙にのせてそのまま食べるお菓子
お濃茶というどろりとしたコクのあるお茶をいただく前に
主菓子と呼ばれるお菓子をいただきます。
お菓子屋さんごとに、お菓子に銘をつけて、
季節の味わいをお菓子からもいただくことができます。
この主菓子の場合、
ほとんどは菓子器から箸で自分でとります。
着物を着用していれば、
自分の懐から懐紙と黒文字かステンレスでできた菓子切りをとり出します。
お菓子を菓子器から懐紙に一つ取り、
左手にお菓子をのせた懐紙をのせて
胸元で
黒文字(菓子切り)で左から小さく切っていただきます。
季節にふさわしい自然の息吹を表現した和菓子は
色も美しく、口の中で溶けるように美味しいです。
口の中でほんのりした甘さが広がった後に
お抹茶をいただくと、
お抹茶の香りと苦味も緩和されて、
お茶がとても美味しくなります。
菓子器から取り分けるときには、
同じように箸で取り分けますが、
自分の懐から出した懐紙の上にお菓子をのせて、
左手で持ちながら、
右手で和菓子をちぎって食べます。
これには、上用饅頭、ときわ饅頭などがあります。
お濃茶の主菓子とは別に、
お薄茶をいただくときには、
菓子器に持ってあるお干菓子を素手でとることができます。
もちろんこれも懐から懐紙を出して、
畳の上に置き、
自分の手でお干菓子をとります。
そして、左の手でお干菓子がのった懐紙を胸元へ
もってきて、
右手でとっていただきます。
どちらのお茶も味わい深く、
いただくお菓子も大変美味しいものです。
是非所作ふるまいを学んでいただきながら、
季節のお菓子とお茶をお楽しみください。
今日のおさらいをしましょう。
1.菓子器から箸でとり、懐紙にのせて黒文字で食べるお菓子
2.菓子器から素手で取り、懐紙にのせてそのまま食べるお菓子
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