かけもち勤務のメインだったW旅館を昨天辞したものの、日銭を稼がねば家賃も払えない。
そこで今日はもうひとつの料亭旅館Iでのお仕事。
当初は朝だけの予定だったが、人が足りないと急遽の夜の川床に出動。
サシコミのお客さんが入り、川床にお席をセットしようと、
雨天に備えてセットした部屋からテーブル・椅子を持っていこうと入室すれば、
鳥肌がたつほどのガンガン冷房。
にわか雨に降られたら、外の川床にいるお客様がお部屋でお食事を頂いてもらう配慮である。
とても、連泊のお客様がお部屋でくつろいでいようとも、
10時のチャックアウトになれば、全部屋の空調電源を切ってしまうW旅館とは大違い。
ましてW旅館は、ロビーにお客様がいようとも空調のスイッチを入れれば社長がフロント従業員を怒るのだ。
2連泊の修学旅行の場合、2日目は班別自主研修として生徒たちは外出し、先生・添乗員は不測の事態に備え旅館に待機する。
位置情報がつかめるPHSを生徒にもたせ、ロビーにずっとPCとにらめっこする添乗員や、緊急連絡に備えてロビーに座っている先生に、冷えたお茶こそ出すものの、
このクソ暑い7月でもクーラーを入れない。
先生・添乗員が「暑いですね。クーラー入れてもらえますか」と懇願するまで電源はオフ。
従業員のYシャツは汗でむしばみ、社長ら一族はクーラーがきいた休憩室でゴロリ。
連泊でお部屋でゆっくりくつろぐお客様が、冬ならば暖房を、夏ならばクーラーを入れてください、と内線電話で頼まない限り空調のモト電源は決して入れない。
ミーティングで「お客さまのことを考えて何をすべきか」と訓示するのは、一体ナンだ?
客商売ならば、滞在するお客様が快適過ごしてもらえる環境づくりが最低のサービスではないか?
なるほど、環境に優しい旅館として、10時のチャックアウト以後、16時のチャックイン前は営業時間にあらず、と空調電源に切り節電に努めているのですね。
とてもじゃないが、友人や両親が京都に来た際に俺が勤める旅館に泊まっていけ。
と胸を誇って薦められない。
ここで勤務しても、ウワベだけのもてなししか習得できない、
と拙者は辞めた。
ともあれ、夏に連泊滞在で汗を流したいのなら、Y馬場通りのW旅館にご宿泊下さい。
しかし、まあ、千年、白骨温泉は入浴剤で乳白色をつけていた、と温泉旅館の元従業員が暴露していたが、その気持ち判るよ。
どうして旅館の職場環境はどこも劣悪なのか?