咳が出まくり、なれど、京都の引き出しをつくるのも仕事なので、
葵祭の行列が出発する京都御所へ参る。
2、3日前で有料観覧席は前から5列目しか残っていなかったので、
わざわざ金を払うこともなかろうと、
行列が御所を出る堺町御門の手前にて待ち構える。
祇園祭は人垣は五重六重だが、葵祭は三重四重。


先駆の京都府警の騎馬がゆけば、やっと行列がそぞろゆく。



葵1


平安絵巻と謳うが、ぞろぞろ無言でゆくだけ。
祇園祭のコンチキチンの祭囃子と比べると、
耳で愉しむ分がなく、
正直なところ-こんなものなのか-と思へり。
また懐石料理のようにチビチビ出てくるから、
通過にやたら時間がかかる。
平安絵巻を視て楽しむなら北野天満宮のずいき祭りが好し。


葵6


葵祭だけあって、どの方も葵の葉を差すが、暑さでしなびていた。

斎王代が乗る輿は御簾が下がっていたので載せず。


行列後半は女性陣。


葵2


葵4


麗人なのかおかめさんか判別できないほど、
べったり白粉を塗りたぐっていた。


葵3


少女趣味のオジさんが喜びそうな、女児アリ。


葵5


葵祭といえば、源氏物語の牛車の場所争いが有名だが、
常時ギシギシと震度3で揺れ、
よくまあ平安の貴族たちは牛車酔いをしなかったものだ。
酔いどめの薬があったのだろうか?