桜が咲けば旅館勤務は多忙を極める。
幸い今週は2連休アリ。これを最後の連休と心得て、旅立ちを決す。
恋人の旅費を賄う財力もないので、久々の独り旅。
行き先は、宿願の高野山、と決す。


朝5時に起床。
阪急、堺筋船、南海高野線と乗り継いで、高野山の玄関口たる紀州(和歌山県)橋本に到着。
高野山へ向かう普通列車に乗り換えて、紀ノ川を渡れば、紀伊山地が青屏風となりて迫る。
高野山へ直行せず、九度山で下車。


そう、九度山、といえば、
真田庵!!!


関ヶ原の合戦で豊臣方に味方し、上田城に籠って中仙道をゆく徳川秀忠軍を足止め。秀忠軍を関ヶ原に遅参させた、真田昌幸・幸村親子が蟄居したのが真田庵。
よって、南海・九度山駅を下車。


かつて講談で人気を博した真田十勇士のイメージキャラクターが電柱を飾るものの、
刻がとまった商店街はすっかり寂れている。
http://jhnet.maxs.ne.jp/meotomanzai/oldtype/sanada/002.htm


真田1

(写真は、猿飛佐助)


徒歩10分、真田庵に到着。
http://www.mason-kitani.co.jp/kinokuni/nosanada.htm


関ヶ原後、大坂冬の陣まで14年ほど真田親子が蟄居した屋敷跡だけあって、
瓦や門には真田の六文銭がいっぱい。
慶長十一(1611)年に死去した昌幸の墓もあり、戦国ファンにはドキドキだ。


真田2


真田モノの歴史小説には、滑稽から正史級まで様々な路線があるが、
拙者の真田小説は、池波正太郎『真田太平記』。
武田家滅亡から幸村が戦死する大坂夏の陣、幸村の兄、信之が上田から松代へ国替えまでを描いた長編歴史小説。
小学生高学年の時分に、NHKの水曜時代劇
(大河ドラマでは「いのち」なる現代モノを放映。時代劇ファンのためにNHKは1年モノの時代劇を放送していた、と記憶する)
『真田太平記』がブラウン管を賑わせていた。
丹波哲郎が、老獪な昌幸。
草刈正雄が、ダンディな幸村。
渡瀬恒彦が、徳川に信義を尽くす信之。
真田家の為ならば命を尽くす草の者(忍者)たち。
ナイスな配役と命をとりあう合戦、超人的な活躍を見せる草の者。
子ども心にも、手に汗握り毎週視たものだった。

お!!
資料館を併設した長屋門の正門の下には、真田太平記のポスターが!


真田3


20年もの歳月が如実にポスターを色あせている。
本堂の軒下にも、草刈正雄のサイン色紙が!!

TV『真田太平記』に触発されて、原作を読み出し.て歴史小説にハマり、歴史を好きになった。
いつか左様な歴史小説を書いてやるぞ、と小学生に決意させた禁断の書なのだ。
ただし、小学生には読破がキツイ長編ゆえ、ちょうど幸村が大坂からの誘いを受けて、九度山を脱出したところで、停止している。


http://www.nhk-ep.com/view/11167.html
http://www.city.ueda.nagano.jp/shokoka/ikenami2/top.htm