1時の行列出発を前にして、やっと境内は人影が増えてきた。
人垣を作る稚児を狙い撮りするアマチュアカメラマンどもが、
神主の注意をも無視してシャッターを押しまくる姿は視野狭窄そのもの。


ずいき1

(御祓いを受ける稚児たち)

北野天満宮が大社といっても、神事行列に何十人百人ほどの人を容易ではないようで、
大学生バイトの大量動員。
主にバイトは神輿をかつぐ「駕輿丁」役、横が開いた袴からパンツ見えで下人そのもの。
しかも今時の大学生は非力な輩ばかりで、神輿を拝殿前から行列が出発する参道に運ぶまでに、何度も神輿を降ろしてばかり。少しは肉体労働で躰を鍛えろ。


1時過ぎに行列は出発。


ずいき2
(先頭の獅子は、中に入った顔が丸見え)


鬼が立つ「導山」や、

ずいき4


まるで暴れん坊将軍のような白馬に乗った神主を筆頭に、

ずいき5


衣冠束帯の行列は平安絵巻ではあるが、
祇園祭の雅な囃子も村祭の軽快な太鼓音もない。
淡々とスタート地点の大鳥居から歩み出ては、しずしず進んでいく。
聴覚に響かないのが祭り情緒を減じている。


ずいき3

(梅鉾)


しかも、大学生バイトは神輿を駕ずに、ゴロゴロ台車に乗せて進むだけ。

ずいき6


松雄大社でもそうだったが、どうも京都の祭礼では神輿を駕ずに台車ゴロゴロモードで、お祓いポイントだけで「ほいっと!ほいっと!!」と肩にかつぐ。
体力に劣る現代人が全行程を駕ぐのはツライが、
拙者が育った相州横須賀・浦賀の叶神社の祭礼では、どこの町内の神輿も肩を持ち上げて、体をボロボロ。
比すれば、京都人は軟弱だ。
殊に大学生バイトは、精気のない連中ばかりで、「時給700円の顔だな」と見物人に揶揄されるほど。


さて、今月22日の時代祭は見るに値するのであろうか?
きっと仕事で見られないだろうなあ。


なお、ずいき祭の最後尾は馬糞回収の軽トラです。