町家活用例の視察に、西陣の「蕎麦屋にこら」に参る。
処は、今出川通智恵光院通上ル。義経が金売り吉次に連れられて奥州へ出立した首途(かどで)神社のそば。
http://www.nishijin.net/kadodehachimangu/annai.htm


町家転用だからすぐに判るだろうとアクセルスロットルをゆっくりひねって、智恵光院通を上がったが、おや、見つからない。原付を停めれば、それがその前。
確かに町家ではあるが、お洒落系外観で町家情緒の残存が少ない。これまで何度も原付で通り過ぎていたが、気にとめることもなかった。
http://www.sobaya-nicolas.com/


ともあれ、入店。
何度も雑誌等で紹介されているだけあって、11時半の開店ですでに客は6人。
町家活用だから畳の上で蕎麦をツルリと思っていたが…
黒杉板の壁、ピカピカの床、長いカウンター席と白木のテーブル3台に流れるジャズ、と外観と同様におしゃれ系で、高瀬川沿いの木屋町にこんな店があったなと回顧させる。
坪庭はオープンテラスのテーブル席になっていた。
外内装がおしゃれ系だけあって、
及び、
茨城産の常陸秋蕎麦の実を、石臼で粗挽きした手打十割蕎麦、
と蕎麦に凝っているだけあって、
ざるそばで900円と、まあ、いい値段がする。


問題は味である。
玉露のように輝くざるそばはシャリシャリした歯ごたえで、信州そばとは別系統の旨さ。
そば湯はお汁粉級に甘い。

でも、でもね、
昼の賄いで、丼二杯を食する拙者には量が少ない。胃拡張ゆえに退店後、ラーメンを食い直した。

されど、オススメは、「仁挽き杏仁豆腐」
そば蜜の甘味と渋みが共存するシロップは、未知との遭遇だ!

そば杏仁