外国が好きすぎて、
英語、スペイン語、インドネシア語、
アラビア語を勉強している

七海
です。

 

ただの日常エッセイ(こちら)、

外国での旅行エピソード(こちら)、
外国人の親友とのエピソード(こちら

外国語習得ドタバタエピソード(こちら)
を書くよ。
 

 

 

英語を6歳の頃から習い、

大学は外国語学部に入ったにも関わらず

 

 

 

私には

「英語を話せない」という

コンプレックスがあった。

 

 

 

他の人よりは英語の文法に詳しいし、

英単語も多く知っているのだけど、

とにかく英語が話せない。

 

 

 

たまに街中で外国人の方から

英語で話しかけられることがあるが、

相手が話していることは分かっても、

 

 

 

「この電車に乗ってください」

の一言も言えない。

 

 

 

それが心の底から嫌だった。

 

 

 

たまに、

大学は外国語学部だったと話すと、

「え!じゃあ英語喋ってみて!」

と言われることがある。

 

 

 

そう言ってくる相手を毎回

呪ってやろうかと思うくらいには

コンプレックスがあった。

 

 

 

何がつらいって、

真面目に英語を勉強していたことである。

 

 

 

6歳の頃から行っていた英語の塾でも、

中学でも高校でも、大学でも、

なんとなく英語を勉強していたなら、

このザマになるのも分かる。

 

 

 

でも、塾でも

中学から大学までのどこででも

 

 

 

誰よりも私が一番真面目に

やっていたと思えるくらい、

ちゃんと勉強していた。

 

 

 

実際、

クラスで一番の点数を取るなんてことは

珍しくなかった。

 

 

 

100点をとったこともある。

 

 

 

なのにこんな状況なのだ。

 

 

 

街中で英語で話しかけられても

返せないという経験が続いたせいで

「私は英語が話せない」

という認識がこびりついたが、

 

 

 

やはり、

どうしても克服したかった。

 

 

 

だって

「英語が話せたらカッコいい」

と薄っぺらな願望を

ずっと抱えていたから。

 

 

 

そこで、

いよいよ本気で克服しようと

オンライン英会話レッスンを

受けることにした。

 

 

 

日本ではフィリピン人の先生と

英会話レッスンができるサービスが

充実していて、

 

 

 

毎日レッスンを受けられるコースでも

8000円くらいで済む。

 

 

 

毎日英語で外国人と会話すれば

さすがに話せるようになるだろうと

思ったのだ。

 

 

 

でも、現実は上手くいかなかった。

 

 

 

毎日のようにレッスンを受けているのに、

自分の思うことを上手く伝えられない。

 

 

 

伝えたいことはあるのに、

それを上手く英語に変換できない。

 

 

 

どうやったら話せるようになるんだろうなと

途方に暮れた。

 

 

 

毎日時間を割いて、

お金も払って練習しているのに、

何も変わらない。

 

 

 

「私は英語を真面目に勉強していたのに

英語を話せない」

というコンプレックスは

どんどん深刻なものになっていった。

 

 

 

しかし、ある日、

「私は英語を話せるんだ!!」と思える

転機が訪れた。

 

 

 

いつものように

オンライン英会話レッスンを始め、

先生と話していたところ、

うちのアレクサが突然話し出した。

 

 

 

アレクサとはAIスピーカーのことで、

例えば

 

 

 

「アレクサ、

買い物リストに醤油を追加して」

 

 

 

とお願いすると

「買い物リストに醤油を追加しました」

と言って、

 

 

 

ご丁寧にアプリの買い物リストに

追加してくれている。

 

 

 

そいつが私が話していた英語を

間違って自分への指示だと思い、

話し出してしまった。

 

 

 

まあまあの音量で話すので、

確実に画面の向こうの先生にも

聞こえている。

 

 

 

もちろん、

私にとってもうるさいし、

思わぬハプニングに気が動転して、

先生の話を聞く余裕がなくなった。

 

 

 

しかも、

アレクサはどうやら

「ジャズをかけて」と

指示されたと思ったらしく、

 

 

 

喋り終わったと思ったら、

まあまあの音量でジャズをかけ始めた。

 

 

 

もう、ここは先生に

正直に今の事態を説明して、

アレクサを止めに行かせて

もらうしかない。

 

 

 

そう決心すると、

 

 

 

"I'm so sorry.  

My AI speaker reacted to what I said 

and started to play music.  

May I stop it?"

(本当にごめんなさい。

うちのAIスピーカーが

私の言葉に反応して

音楽を流し始めてしまいました。

止めてきていいですか?)

 

 

 

とスラスラと口から出てきた。

 

 

 

この発言の間に

「英文どう組み立てたらいいんだっけ」

と考えたりはしていない。

 

 

 

口をついて出たという感じだ。

 

 

 

にも関わらず、

私の英語はちゃんと伝わり、

「止めてきていいよ」と

先生は快くOKしてくれた。

 

 

 

本当に驚いた。

 

 

 

英文の組み立て方を考えずに

スラスラここまで話したのは

生まれて初めてだった。

 

 

 

「私、英語話せないと思ってたけど、

実は話せるんだ。」

と確信した。

 

 

 

どうやら本気で必要に駆られると

英語でちゃんと話せるらしい。

 

 

 

街中で外国人に話しかけられて

「あの電車に乗ってください」

と言わないといけない場面は

確かに必要に駆られてはいるんだけど、

 

 

 

その場面で切羽詰まっているのは

どう目的地に行ったらいいか分からない

外国人なのだ。

 

 

 

本当は私は必要に駆られていない。

 

 

 

だけど、

「自分がどうしてもここで

これを伝えなければいけない!」

という場面では

 

 

 

スラスラ英文が出てくるらしい。

 

 

 

思わぬポテンシャルだった。

 

 

 

それから私は英語に自信が持てて、

友人のインドネシア人と

ビデオ通話をするときに

 

 

 

リラックスして、

落ち着いて英語で話せるようになった。

 

 

 

いつもは自信なさげに、

「話せないのに、嫌だなあ」

と思いながら話していたのに。

 

 

 

明らかに生まれ変わった。

 

 

 

ちなみに、

レッスン中に鳴り出したAIスピーカーは

「アレクサ、音楽を止めて」

と優しく指示されることなく

 

 

 

無情にもコンセントを抜かれた。

 

 

 

喋り出したときはあまりにパニックになり、

それが少々トラウマになったので、

そのままコンセントは

抜かれたまましばらく放置されていた。

 

 

 

  英語学習人気記事