そうやって、すべてがどうでもよくなって、
だけど、きっと...
そんな風に信じていたら、
誰かが、部屋をノックする音が聴こえたんだ。
心の扉を、ノックする音。
心が少し、軽くなって、
お腹が空いていたことも忘れていたのに、
なんだか、美味しい香りがしてくる。
動きたい気持ちが湧いてきて、
いれてくれた珈琲を飲む。
あ〜、生きてるなあ、と感じる。
そう、いつも誰かが、何かが、
ノックしてくれるんだ。
ほっといてくれない。
まだ、この世界でやるべきことがあるみたいだ。
まだ、生かされているのだとしたら、
生かされているこの世界で、
なにをしよう。
もはや、なにをしようではなく、
わたしをこの世界に差し出すということなんだと思う。