本当にしたいことの限界

 

 

具体的に行動しようと思っても、まず、本当に望んでいるのはなんなのかを見きわめることが必要になります。

 

 

 

 

過去のことは一切関係なく、自分が今、何をどうしたいのかということです。

 

 

 

 

この質問に、素直に答えられる人がいかに少ないかは驚くほどです。

 

 

 

 

望むことをはっきりと具体的に言えない限り、その人の問題を解決するための青写真は作れません。

 

 

 

 

この作業を家の建設にたとえれば、自分は地主であり、建築士であり、建設業者であり、作業員なのです。

 

 

 

 

望むどおりの家を完成させるためには、どのようなものを建てようとしているのか、全員がよく知っていなければなりません。

 

 

 

 

自分はどうなりたいのか、何をしたいのか、それをはっきりと具体的に言えないのは、ある種の臆病さのためです。

 

 

 

 

ありえないことだと思ったり、馬鹿みたいに聞こえるかもしれないと、内心ひそかに恐れているからです。

 

 

 

 

実際、望みを達成するには自分の能力は不足しているのかもしれません。

 

 

 

 

それでもなお、現状を切り捨て何を望むのかをはっきり口に出す必要があるのです。

 

 

 

 

現状をもとに未来をどう生きようか決めようとすると、過去に生じた限界にしばられてしまいます。

 

 

 

 

なぜなら、現状をもとにしているかぎり、過去に身についた態度や信条に条件反射的にとらわれつづけるからです。

 

 

 

 

現在自分におきていることは、過去に受け入れた(意識的でも無意識でも)考えの結果であることを思い出してください。

 

 

 

 

言いかえれば、今起きていることは、自分が過去にセットしたことなのです。

 

 

 

 

望むことを作り出すためには、過去に習慣となった考え方のパターンを切り捨てなければなりません。

 

 

 

 

ところで、望みがなんであろうと、限界を感じたところで実現が阻まれる状況が三つあります。

 

 

 

 

一つ目、望むことを心に描くときの描き方が不十分な場合。

 

 

 

 

二つ目、他人の言うことに左右される場合。

 

 

 

 

三つ目、現実にある限界(物理的限界)

 

 

 

 

実際にわたしたちが限界と考えることの多くは物理的な事実ではなく、ほとんどが心理的なものです。

 

 

 

また、たとえ物理的な事実であっても、解決法を見つけることができる場合も少なくありません。

 

 

 

 

限界が物理的な事実でないかぎり、そのほとんどは自分が心の中で作り出したものです。

 

 

 

 

わたしたちの心は、物でも出来事でも外見にとらわれやすいからです。

 

 

 

 

 

 

外見に対する印象というのも、過去にできたものであることを忘れないでくださ

い。