私は病院で管理栄養士の仕事をしています。みなさんは栄養士ってどういう仕事しているイメージでしょうか。

正直、給食作っている人、献立作っている人、食品のこと聞いたら分かる、口うるさい…など色々イメージがあると思います。

便利グッズの紹介ではありませんが、こんなことも起こるのかぁと思いながら見てもらえると幸いです。同業者の人は同じことがあった時の参考にしてもらえればと思います。

 

 

私の職場は、給食の献立作成、調理、片づけ、厨房の清掃は委託業者に依頼しています。

だからといって給食業務が一切ないわけではないのです。

 

検食(患者さんの食事前に異常がないかチェックするための食事)したり、温度管理が適切に行われているかなどの最終的なチェック、大きな調理器具や洗浄器具が故障した時の対応、緊急時の最終決定など、うちのように建物や器具が老朽化していると結構メンテナンスの調整に時間が取られる現状があります笑い泣き現場にいたら、色んな機械の不具合や食材が手に入らなくて急遽献立や食材を変更など、結構イレギュラーに見舞われるなぁというのが本音です笑い泣き

 

あまり無いとは思いますが、一度フードカッターの刃が欠けたことがあります。

しかも委託業者は欠けたことを確認したあとも使用し続けて、まぁまぁ食材をカットした後に報告してきましたガーン

 

 

委託業者からの報告では「破片を探しましたが見つからなかったので、このカットした食材使ってもいいですか?」「欠けを見つけた後も使ったけど、欠けは広がっていないからそのあとにカットした食材には入っていないはず。これも使っていいですか?」と言われました。やり直しするのは時間がギリギリ間に合いそうですが冷蔵庫には代用できそうな食材がないとのことガーン

 

委託業者は結構強気で使っても良いですよね?な姿勢でしたが、「破片なんてすごく小さいものを肉眼で探せるわけがないし、万が一食材に混ざっていて患者さんに提供、口を切ったなんてことになったら困るので作り直しで調整してください」と依頼しました。このような緊急時の最終決定は、私たち病院側が決断しなければいけません。

 

今まで先輩たちや同期から聞いたことがなく、当然私も初めての体験で「私の判断は妥当なのか?」ととても不安になりましたが、作業量が増える委託業者には申し訳ないですが、やはり安全面を考慮したら作り直しが必須です。知っていたのに提供した、が一番まずいですからね。安心・安全の食事を提供するのが仕事な私たちはそこを疎かにしてはいけないな、と改めて思いました。

 

すると委託業者から「買い出しは時間がないので災害用の備蓄食品を使っていいですか?」と提案がありました。これは別途お金が発生する案件なので病院の上司に報告したら、「使ってもいいけど欠けを見つけたあとも使用し続けたのは委託側のミスのため、委託側が費用は持ってくださいね。」とのこと。それを伝えると一転、「食材買い出し行ってきます」の返事(備蓄食品は保存期間が長いので費用が高いんですえーん)。「買い出し間に合うんじゃんムキー」と思ってしまいましたがさすがに言いませんでした笑い泣き

 

調理員さんたちも頑張ってくれて、無事食事時間に間に合いましたがとっても肝が冷えた案件でした。

 

今回の件での学びは

①刃の欠けを見つけた時点(イレギュラー発生時点)で報告

②異物混入の恐れのある食材はどんなにもったいなくても使用せず廃棄

③時間がない時は備蓄食の使用を検討

 

と、病院の管理栄養士も給食の現場ではこんなイレギュラーにも対応しているんですよ~っていうお話でした。