透明な風、猫の背中。




THE有頂天ホテルに続き三谷幸喜作品ですね。
TVで放送していた記憶はたくさんあるんですが、あまり興味がなかったので、今回初めてちゃんと見ました。
たんたんと小粒におもしろいですね。



題材はラジオドラマ
私も東京FMで放送されている「道草」が好きなので、題材としてはOK。意外とハマるものなんですよね。映画でもドラマでも映像の凄い時代になんで?って感じもするかも知れませんが、情緒があって良い感じなんです。


平凡な主婦が初めて書いた脚本の記念すべきラジオドラマ化。
ですが、役者の我が儘やスタッフのしがらみで、話の設定がどんどん変えられてしまい、とんでもない方向に向かっていきます。誰が何を言い出すかわからない所がおもしろいですね。


しがらみの部分は、仕事をしていれば苦笑しながらもわかってしまう感じです。規制のある中でがんばったりてきとうにやろうとする、仕事をする上でのとほほ感が、うまくツボにはまりました。



平凡な主婦が書いた、平凡な主婦が主役のお話が、いつしか外人になってしまい、そのうち話は宇宙へと飛び出す事に。あっけにとられる展開が見物です。



昔音響さんをやっていた警備員役のおひょいさんの花火の音が忘れられません。
みんな一生懸命仕事をやっていて、最後のすがすがしさに繋がっていきます。


派手でもなく、たんたんぎみで、少し盛り上がりにかける気もしますが、それはそれでこの映画の味だと思います。