初詣 | ★メビウスエッセー 七転び転びっぱなし

初詣

あけましておめでとうございます。

さてさて今日から始まりましたメビウスエッセー「七転び転びっぱなし」<仮題>の記念すべき第一回目のテーマはお正月にちなんで「初詣」です。


みなさんは初詣に行きますか?僕は実家が商売をしている関係からか、毎年京都の伏見稲荷大社に初詣に行きます。今年は雪が積もっていて結構いい感じでしたね。


しかしここはお参りする場所が山のてっぺんにあるので、小一時間ほど山を登らねばならず、まっとうな理由なしでいくにはちょっと辛い初詣です。


ですから携帯電話片手のちょっと強面のお兄さんや、それに付属する9cmハイヒールのエセガイジン=金髪系のヤンキーの分布状況は明治神宮や住吉大社などにくらべると極めて低いです。


今でこそ僕も気分は八甲田山の恒例、伏見稲荷参りをしていますが、さすがに京都で学生生活をしていた頃は、あの人混みと出店の猥雑さを感じに初詣に出かけたものです。



今日はまだ僕が徹底的に初詣をハシゴしていたときの話です・・・。



京都にはウンザリするくらいの神社仏閣がある。観光名所になっている有名どころから、観光客が信仰心もなく足を踏み入れるには勇気がいるところ。あとはなんとなく、流れの観光客を捕まえるつもりで開かれた、胡散臭い神社仏閣。


おかしなもので少々怪しくても、あのたいそうな衣装を身にまとい、しっとりと座っていればアルバイトでもそれなりに見えます。


ところがしゃべってみるととたんに底の浅さが露呈し、ありがたさが吹き飛んでしまうことがあります。こんなことがありました。

 カウントダウンとともに訪れた参拝客も一段落し、初日の出を拝むために訪れるには少し早い午前四時。ここは有名神社近くに神殿を構え、いかにも有名神社に関係がありそうな名前を付けているが実は全く関係がないという生臭神社。僕たちは御神酒が振る舞われるという話を聞きつけ、ふらふらとここに訪れたのでした。



混雑とはほど遠い境内をただ酒を求めて探し回りますが、なかなかありつけません。<ひょっとしたら時間が早すぎるのかも・・>そんな不安から、おみくじ売場この道20年みたいなおばさんに聞いてみることにしました。



僕ら



「スミマセン。御神酒をいただけると聞いたんですが、どこでいただけるんでしょう?」




おばはんA





「御神酒ってお酒やろ、そんなんもらえるんやろか」





おばはんB






「 いやあ、聞いたことないで・・・・」











「 そやな、うちとこがそんなん出すわけないな」













「そやそや、こんな寒い中働いてても、お茶の一杯、でたことないもんな」










「 ほんまや。御神酒出すぐらいやったら、お茶ほしいわ。なあ兄ちゃん。」






「なあ兄ちゃん」っていわれても・・・。




そうそう兄ちゃんといえば・・・


<「初詣」完 メビウスのように続く・・・・はず・・・・>