次男坊はずっと自分の腕時計を欲しがっていた。

父は年に似合わず、Gショックの時計をしている。

金婚式の日の朝。
家を出かける時に父のはめていた腕時計を見た次男坊。
「Gショック?じいちゃんの?すご!いいな~」
と、ちょっとうらやましそうに言っていた。
じいちゃんも
「いろんな機能があって便利なんじゃ。」
と言って、その場は終わった。


金婚式であげたペアウオッチ。
シルバーのベルトにシンプルな文字盤。
「ありがとう」と言って、つけようとせず、箱に入れたままにしてるので、
「せっかくだからみんなの前で、つけてみたら?」と私が言い、
つけようとして、
じいちゃんがGショックを外した。

すると、
狙っていたかのように次男坊が飛んできて、
「じいちゃん、じゃあ、そのGショックどうするん?どうするん?」
といかにも欲しそうにでかい声で連呼で聞くではないか∑ヾ( ̄0 ̄;ノ

どしぇ~~~~!!(°Д°;≡°Д°;)
空気を読まんかい!!!空気を!!

すぐさま、次男を部屋の隅に押しやり、
「欲しそうにしないの(^_^;)」と言ったが、
時計はふたつも要らないだろ?だから自分がもらってもいいんじゃないかって思いこんでる次男坊には状況を把握できないようだった
もう一度帰りの車の中で、
「あんなふうに言われるとじいちゃんは気を使って困るからね。」と言い聞かせた。
「ふ~ん」と言っていたが、わかったんだろうか?