明けましておめでとうございます

2020 RAYBRIGレースクイーンの相沢菜々子です

 

 

 

 

このブログが、2020 RAYBRIGレースクイーンとして

更新する最後のブログになります。

終わってしまうのが嫌で

なかなか手につかなかったブログです。

 

散文かと思いますがお付き合いくださると嬉しいです。

 

ああ序文書いているだけで鼻の奥からつんとします

 

 

11月28,29日に時を戻しましょう。

 

皆様も驚かれたことと思いますが、

この最終戦を持ってRAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUとして

ラストランという発表をさせていただきました。

 

沢ちゃんと私も本当に発表までこの事実を知らなくて、

私に関してはメテオソーダの稽古に行く道中でこの知らせを見てしまい

しばらく悶々としたのを覚えています。

 

 

すぐに大きな反響があり、Twitterのトレンドにまでなっていましたね。


26年間という時間の中、”RAYBRIG”を愛してくださる皆様の思いを感じました。

その中には、ずっと応援してくださった方は勿論、

レースから少し距離を置いた方々や、

驚くべきことにそこまでレースを知らない方からも

「この車は知っている」など、様々な感想をお見かけしました。

 

 

 

 

全ての方の一押しではなくても

SUPER GTにおいて皆様の記憶のRAYBRIGブルーが占めた大きさに

歴史の一端だけしか関わっていないながらも誇らしくて、

そして、自分が関わってこなかった時の厚みを感じました。

 

 

 

第8戦は今シーズン初めて予選日から

参加させていただきました。

 

 

今シーズン最初で最後のスポンサーステージでもラストランに関して言及させていただきました。

 

いやはや、久々のステージ、緊張しましたね!笑

ステージの中でも、富士スピードウェイは

一番大きいステージなんです

 

この情勢下でもディスタンスを取りながら

多くの方に見ていただけるのは心強かったです。

ステージが終わった後、皆様から拍手をいただきました。

予想していなくて、一緒に皆様と応援してきた時を思い

その温かさに幸せを感じました。

 

未だ不思議な気分ですが、

全てに「最後の」がつくレース。

どことなくチームにも最後を節々で感じる場面がありました。

 

 

私が知る中で初めての試みもありました!

ピットビューイングです。

人数制限も時間も短く、且つ気温も低い中、

皆様来てくださってありがとうございました。

 

全ての方が思い通りに撮れた訳では無いと思いますが

この情勢に沿った新たなマナーにも

対応していただき本当にありがとうございました。

 

レースクイーンである自分たちを撮りたいと

思ってくださる方々がいらっしゃるって本当にありがたいことですね......!

 

 

 

久々に今シーズン一番近い距離で

皆様とお会いできて、お顔を拝見できてうれしかったです。

 

伝統の100のグリッドボードを挟んで

沢ちゃんと並ぶことが叶って光栄に思います

 

いつものようにGRID WALK や PIT WALKが

できた訳ではないですが、工夫の中でこうしてイベント事を組めたこと、

そのことに伴い、尽力してくださった方々がいらっしゃること、

本当にありがとうございます。

 

 

 

 

そして今回、グリッドボードも担当させていただきました。

「RAYBRIG NSX-GT」最後のグリッドボードです。

忘れもしない、気温の低い曇天。

 

 
今回は出走はじめのマシンも見ることができたんですよね
 

 

 

 

 

私、実は曇り空にも映える

「RAYBRIG NSX-GT」が大好きで

若干くすんだ色の景色から

ヘッドライトがキラッと迫ってくるの、本当に格好良くて!

 

これも最後かと思うと、眉間にシワが寄るんです......笑

足元にグッと近づいてくるRAYBRIG NSX-GT

さいっこうに格好良かったです。

最高のマシンに見合う様、改めて姿勢を正しました。

 

 

 

10チームという、

多くのチームが優勝の可能性を秘めるなか、

マシンのセッティングも念入りにしていたようで、

普段より予選日からボンネットの開いている時間も長かったように思います。

 

 

決勝7番手スタートでした。ラッキーセブン!といいつつも

私自身こんなに緊張するレースは初めてで、

緊張の糸という概念を感じるレースでした。

 

スタートドライバーは牧野任祐選手

7番手から3番手(一時は2番手)へ引き上げる見応えがあり、

どことなく安心感のあるオーバーテイクを魅せてくださいました

 

 

周回数ミニマムの22周で山本尚貴選手に交代しました

 

 

 

 

ミスなくバトンは繋がれていきました。

 

PIT作業一つとっても

「誰一人」「ミスなく」というのがどれだけ難しいか

 

走り続けることがどれだけ難しいか

 

SUPER GTの魅力であり怖さでもあるこれらを

ラストランであるという事実が殊更に引き立てていたようにおもいます。

 

 

ですが、どんな状況でも大丈夫だと、

そう思わせてくれる頼もしいチーム

それを熱量持って見守るスポンサーの方々

 

周回数が多くなるに連れて、

サーキット内も次第に緊迫感を増していきましたね。

 

今回もチームのご好意で

私達レースクイーンも無線をお借りしていました。

 

牧野選手がドライブしている時も、

山本選手はPIT内から無線を使って

情報のやりとりをしてらっしゃいました。

 

当たり前と思われるかもしれませんが、

最初からずっと諦めてなかったんです。


0.1秒単位のレースの世界で、

15秒近く差があったときも『王座をもぎ取りに行く』

そんな気概をひしひしと感じていました。

 

 

前も追わなければいけないけれど

後ろから来るチームも本気で来ているがゆえに脅威であって

 

燃料が足りるんだったらアクションをかけたい、

と山本選手がおっしゃっていました。続けて、

このまま2位で終わるのだったらリタイヤしてしまった方がいいから、行かせてほしい(うろ覚え)

と。

 

このに対してのチームの決断も早かったように思います。

 

熱量だけでない、

タイヤや燃料などの緻密なマネジメントの裏付けのある申し入れでした。

 

今思うと、こういった願いって

この定量的でドラマチックで時に残酷な

モータースポーツならではだなと思います。

でも最後は感覚や現場判断なんですよねきっと。うわあやっぱりおもしろいなぁ。

 

 

 

2年間、

RAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUを

光栄にも近くで応援させていただいていました。

 

チームの努力も、

私が把握できたものなんてひとかけでしかないとおもいます

それでも

どうしてもどうしてもどうしてもどうしても勝ってほしくて

 

RAYBRIGブルーとして

皆様に愛されてきたカラーリングが最後となる最終戦、

熱く、頭は冷静に、

そして着実に差を詰めていこうとする

チームの姿勢と信頼関係、優勝を願う皆様の存在。

 

どれをとっても尊くて

どうしても勝ってほしくて

最後の方は

自分でも引くほど号泣していました。

これほどマスクに感謝したことはありません、お目汚し失礼しました

 

人ってなにもできないけれど、それでも願いをかけてしまう時

行き場のない握力に任せて、手を握るんですね

 

 

絶望的なギャップと言っても過言でなかったタイムが

残り5周で3.1秒差まで縮まりました、息を飲むとはこのことでした

というか息できてなかったです。しゃくりあげてました。

 

 

ファイナルラップを迎えて、トップとの差は約2秒で

本当に贅沢と思いつつも、受け入れられなくて、

ただ、悔しいとかもなくて受け入れられなくて

 

そんな時に、前を走る37号車がガス欠により、

スローダウンし始めました。

 

 

その結果、100号車は鮮やかな逆転を果たして

トップチェッカーを受けました。

 

 

 

トップにRAYBRIGの名前が出た時は

正直意味が分からなくて、呼吸の仕方を忘れました

ただただどっと涙が出てきて

喜ぶチーム、泣き崩れる牧野選手をみてまた号泣して

自分でも、お前、レースクイーンだろ!ちゃんとせいってなるんですが......お恥ずかしい限りです......

 

 

 

 

 

3年前、実は、自分のチームが

今回と同じようにスローダウンしてしまった経験がありました。

その時はただ呆然と眺めるしかありませんでした。

気持ちがわかるとは 絶対 に言えませんが、

あの感情の種類に心当たりがあったので

37号車の方々を思うと勝負事の残酷さを私でも感じてしまいました。

 

37号車さんをはじめとする

どのチームも素敵なチームで、

レースに真摯に取り組む真剣勝負だから

こんなに最後まで心動かされたんだろうなと思います

 

 

記憶にも記録にも残るこのレースを見せてくださった

全てにリスペクトを込めたいです......

私が込めたところで、という感じですが、

3年目にして思いの強さに深みが出たかなとおもいます。

 

やっぱりいろんな人に早く

このSUPER GTの魅力に気がついて欲しいと思ってしまいますね......



結果

100号車 RAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUは、

山本尚貴選手、牧野任祐選手がドライバータイトルを、

そしてTEAM KUNIMITSUがチームタイトルを獲得するというダブルタイトルを受賞しました。

 

3年前100号車が1号車になる瞬間をサーキットで見ていたので

その時の自分が見たらなんだか不思議な気分になるのでしょうね

 

未曾有の情勢下ということもあり、
悔しいことが多かったこの2020シーズンで、

誠実に真摯に頑張る私の大好きなチームに王座奪還が叶って心の底から嬉しいです。

 

様々なことが例年通りにいかない難しいシーズンとなりました。

サーキットに行けない時間が長くても

応援の仕方が変わってしまっても

皆様の優しさや、強い思いがひしひしと伝わってきました。

 

現地で情勢に沿うように工夫して応援してくださっていたり、

SNS上での盛り上がりも感じていました。

 

どんな結果になっても、お互いを称え合う素敵な方々ばかりで

モータースポーツに出会えて良かったと、

改めてじんわり思います。ありがとうございます。

 

 

 

このRAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUで過ごした2年間、

本当にキラキラと輝きと熱を保ち続けていて

今でも昨日のことのように思い出せます。

 

レース界を牽引される立場でありながら

温かく優しく見守ってくださっていた高橋国光総監督の元、

 

 

 

ホンダのエースドライバーであり、どこか武士道を感じる山本尚貴選手や

これからを担う実力派でスタイリッシュな見た目に反して熱い走りを見せてくださる牧野任祐選手、

 

 

昨シーズンドライブしてくださった

元F1世界チャンピオンの貫禄を感じたどこまでも紳士的な ジェンソン・バトン選手

image

の3人の最高のドライバーの方々と、

 

こんなにも愛された「RAYBRIG」ブランドを作られたスタンレー電気様、

熱量を持ってレースを一緒に楽しんでくださるスポンサーの皆様、

レースを好きになって欲しいといろんなことを教えてくださった小島監督、

伊与木エンジニアをはじめとするTEAM KUNIMITSUの皆様、

 


 

 

 

熱く、背中が頼もしい、レース時と普段とのギャップもかっこいいATJの皆様

 

 

いつなんどきも、いい瞬間を撮り逃さないため尽力してくださったSHIGEさん

 

 

 

 

美しいだけでなくクレバーで仕事が早くて、視野が広くフォローのそつのなさも脱帽、

尊敬するパートナーの沢ちゃん

 

沢山、沢山学ばせていただきました。ブログの完璧さは凹むほどで悩みました。笑

頼り甲斐がありすぎて無理させてしまったり気負いさせてしまって本当にごめんなさい

一緒にふざけたりする仲になれてうれしかった!

仕事が細やかで一緒に面白がってくれたり、できていないところはしっかりと指摘してくれて

真っ直ぐで、情に篤く、愛に溢れた、人としての器も大きいさやぴー

沢山フォローをありがとう、感謝が言い尽くせない.......

いろいろな工夫を凝らして、新しいものを取り入れてくださった

てきぱきと仕事をこなす、優しくて頼もしいリアさん

 

 

皆が一所懸命でその意志の強さに心動かされ、

その背中を見ているだけで

自分も頑張ろう、頑張らねばと、活力がもらえました

もらうと同時に、もらってばかりでなく何か残したいと、

挑戦する気持ちももらいました。

いや、最後までもらってるな......

 

「俺たちは強い」文字どおり強かったです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

26年間の歴史を紡いで来てくださった関係者の皆様、

レースクイーンの諸先輩方、

皆様が大切に築いてきた歴史の一端を

担わせていただきありがとうございました。

2年間短いけれど、濃密な時間でした。

 

 

 

そして

RAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUを

応援してくださった皆様

 

今シーズンは沢山悔しい思いを感じたと思います

そしてそれが最後のシーズンになるとは思いも寄らなかったと思います

 

それでも昨シーズンまでと同じか、

それ以上に熱い思いで応援くださってありがとうございました。

 

RAYBRIG NSX-GTの花道には

皆様の存在が必要不可欠でした。

 

2年間、私達とRAYBRIG NSX-GT, TEAM KUNIMITSUを
応援してくださってありがとうございました。

 

 

 

 

 

アリガトウレイブリック

 

関わってきてくださった全ての皆様にありったけの感謝を。

 

 

 

 

 

 

それでは最後に合言葉!

「あなたの車に、RAYBRIG by Stanley!!」

 

 

2019-2020 RAYBRIGレースクイーン 

相沢菜々子