ミスフルレビューその67
67発目・遅れてきた男
前回のお話・・合宿後初めての部活。ここで新レギュラーが発表された。その中で猿野は牛尾主将のポジションだった三塁手に選ばれていた..
羊谷監督「いいかテメーら、練習試合は明日! 新生十二支の力、とくと見せてやれ!!」
ええと、今日は金曜日ですか?
あと、コンバート後(66話で発表したレギュラーの大半が違うポジションへコンバートされている)の練習もろくにしないで練習試合をしようとする監督はどうかしてます。かつての古豪で練習試合の相手も適当にしかしてくれなさそうな状況で、練習もせずに試合に臨むなんぞ、相手を舐めてる以上に野球を舐めてます。
辰羅川「バッテリーが固定なのは助かりましたが、このオーダーは相当な改革ですよ」
兎丸「ふーん中堅手かあ・・・まっ上出来かな」
何がどう上出来なのでしょうか。ポジションをいじられて「ふーん」「上出来かな」と、やたら他人事なのは何故でしょうか。
兎丸「こっちはもっとたくさん走れそうだしね」
じゃあ何で最初から外野手を選ばなかったのか
理解に苦しむところです。キャラ設定を適当に作ったと言うことがバレバレの発言でした。
虎鉄「まさかあのバカが牛尾さんのポジションをいただくとはNa・・・」
牛尾云々よりも、守備の出来ない猿野が更に慣れていない守備へのコンバートという点を気にしないのは何故でしょうか。更に、牛尾と猿野では部内戦でも何か比較になるようなプレーは見られませんでしたし、それならよりいっそうコンバートそのものへの疑問が出来てもおかしくないです。
二塁手にコンバートされた司馬は浮かない顔をしていました。そこに兎丸がやってきて
「二塁手はさ、ぼくもつきたかったポジションだけど」
さっきの発言と即座に矛盾してます。多く走れるんならどこでもいいんじゃなかったんですか?
そして、サードのポジションの二つ目には見知らぬ名前が。「獅子川」という名前が書かれています。上級生は「帰ってきたのか!?」と騒ぎ始めます。
ところで、今回のレギュラー再考の前は確か、合宿で決めた1軍は固定されるって話でしたよね。仮に獅子川が戻ってきても、再考しない場合なら1軍に入れないって事になるんじゃ..せめて過去の出来事くらいは考慮して話を作るべきだと思いました。
この獅子川は誰だと騒ぐ猿野に突然ロープが飛んで来ます。
振り向くと、西部劇に出てくるような格好で獅子川が登場します。
獅子川「ここではオレが法律だ」
意味が分かりません。
上級生は彼が帰ってきたことに驚きます。1年生は素性も分からないのに帰れと言います。ホントにこいつら体育会系なのでしょうか。
騒ぐ一年に対し、獅子川は謎の銃をぶっぱなします。獅子川はリボルバーと呼んでますが、どう見てもSFで使われるような光線銃にしか見えません。
猿野「誰ッスかこの先輩」
虎鉄「昨年問題起こして停学くらってた先輩Da」
ええと、昨年停学で5月に帰ってきたと言うことは普通に留年してませんか。
獅子川「ん?そうか今日はレギュラー発表だと聞いていたが・・・」
今まで影すら出てなかったのにこの獅子川、合宿中に決めたとされる情報を誰から聞いたのでしょうか。
獅子川は牛尾とサードのポジションを争っていたらしく、ライトにコンバートされた牛尾と、それに変わってサードのレギュラーになった猿野にくってかかります。
羊谷監督は、この獅子川と猿野の面倒を見てくれと牛尾に懇願します。
ここで、合宿最終日の回想に入ります。
ビールを空け、タバコを吸いまくってレギュラーを決める羊谷監督。ええと、酒を飲みながらレギュラー決めるってどういうことですか。全然説得力が無いんですが。
そして、今度の新オーダーではコンバートをしまくると打ち明けます。牛尾には右翼手へのコンバート、猿野の三塁手へのコンバートを考えていると言いました。
正直、牛尾が右翼手にコンバートすることと猿野を三塁手にコンバートする必要性が見えてきません。どうせ守備の特訓をするのなら猿野を外野にする方が、牛尾にとっての負担が消えて良いと思うんですが。やっぱり酔っぱらった状態では論理的な思考が出来ないということなのでしょうか。
牛尾の方も、十二支を変えるためにこの監督を呼んだと言うこともあって逆らえない様子(嘘です。牛尾は何故が監督の言う方針に納得しています)。
監督は続けます。
羊谷「この埼玉地区予選を制覇している2校についてはオマエも知っているはずだ」
ええと、制覇出来るのは一校だけだと思うんですが気のせいでしょうか。
羊谷「この2校にいるエース、奴らを倒さねば我が校に甲子園の道はない。迎え打つための打線も牛尾一人では到底足りない・・・」
ええと、この監督、合宿中に到底足りない状態のレギュラーを決めてましたよね。やっぱり酔って(ry
牛尾が机を覗くと、子津のデータが載っている紙があります。
牛尾「彼についてはいかがなさるおつもりで?」
羊谷「こいつについては考えがある。ひょっとしたら夏までに大化けするかも知らんぞ」
ええと、本人に投手としてダメだと宣告したのは誰でしたっけ?もう無茶苦茶です。
回想終了。猿野が嘘を含めた十二支の現状を説明後、牛尾がノックを始めます。ところで、牛尾がノック時右打席になる説明はいつされるのでしょうか。
猿野はもちろん捕れません。獅子川の方も、特訓をしたと数ページ前に言ってましたが、結局何もしていなかったようで捕れません。
場面は変わって校舎裏。羊谷監督が子津を一人呼び出します。そして、数枚の紙を渡し、「かつて十二支を黄金期に導いた一羽の”燕”を…」
どうやらここで教えるのは投球方法のようです。ここで67話は終了です。
今回は長かったですが、合宿中の設定がほぼすべてに置いて覆されているのがはっきりした回でした。行き当たりばったりで話を作っていくのは、長い週刊連載では良くあることらしいですが、矛盾が発生すればとうぜん指揮者である作者、作中に出てくる監督のような指揮者にしわ寄せが来ます。
無論、過去の話が覆された今回の話への評価は、これまでの話の中でも最低ランクになります。