ミスフルレビューその63
63発目・決着~十二支の夜明け~
サブタイトルが見あたらないと思ってページをめくりましたところ、何故jかサブタイトルが最後の方のページにありました。
前回までのお話・・猿野は鹿目のカーブをとらえる。打球はライトへ。ランナーが生還し同点。猿野も3塁を蹴る..
虎鉄「こいつぁベラボーヤバイZe。外野封鎖は単に長打を見越したモンじゃNeー」
虎鉄「サヨナラ狙い!」
買いかぶりすぎです。しかもこれが正解のような描写です。9回裏以降、同点以降で後攻のチームが勝つにはサヨナラ勝ちしかないのですから、この「サヨナラ狙い」という推測はやる意味が全くありません。
外野からの返球を待つ猪里。格好が変です。左足の方が前に出ています。こんな体勢からでは素早く本塁へ返せません。すると、鹿目がやってきて中継を変われといいます。野球漫画ではおなじみの展開ですね。しかし、猿野は外野がボールを取る直前の段階ですでに3塁を蹴っています。すでにトップスピードの状態から駆け抜ければ3秒ちょっとでホームインです。しかもボールの位置はライトフェンス近く。どれだけ強肩でも物理的に間に合いません。
しかし、猿野が減速したのか、その中継プレイはなんと間に合ってしまいます。この9回裏、2度目の奇跡。クロスプレーになることもない状態でボールが帰ってきます。
猿野を待ちかまえる三象。しかし猿野は頭から突っこんでいきました。ほぼ走塁妨害確定です。
持ち前の怪力で三象を吹っ飛ばす猿野。あれ? 何故か審判が三象の後ろに...
あの位置からじゃタッチしてるかどうか見えにくいのに、何をしているのでしょうか。
そして、猿野は気絶しますが、手がホームベースに。
あれ?三象はホームベースよりも三塁線上前に出てタッチしにいっていた筈じゃあ...ぶつかった箇所では手が届くはずもないのに...
そして、審判はミットからこぼれたボールだけを見てセーフと判断。この作者は一体どこまで無知を晒せば気が済むのでしょうか。
かくして、結果は1年生チームの勝利に終わります。この結果より、1年生を全員2軍送りにした羊谷監督はまず謝罪すべきだと思いますが、ありませんでした。
羊谷監督「全員長い特訓メニューご苦労だったな、今後の活躍を期待しているぞ」
ええと、賊軍行きが決まれば活躍出来ないんですが..まさか、終わった後に優しくなれば素晴らしい指導者ということになると考えてませんよね?
羊谷監督「今回の紅白戦、点数上では1年軍の勝利だが…その内容を見ると6点は賊軍相手に入れたもの、それがなければ10-5で2・3年軍が勝っていたことになる」
ええと、これは屁理屈って奴ではないでしょうか。勝つか負けるかだけですべてを決めることになったはずなのに「実質」を付け加える措置はおかしいです。
とりあえずそれも加味して再考するという羊谷監督。
というか、実際問題あのランク付けはこれまでの話から考えて明らかにおかしかったわけで(1年生は選抜メンバーなので選抜されてない上級生が混じっても蹴落とされるようなことはないし、上級生と比べて評価を変えるという、監督の眼力の無さだけが目立つ)、私個人としましては、「1年生を発奮させるためにわざとランクを落としたというオチなのでは」と考えていましたが、この予想の遙か下を行かれてしまいました。
正直、最後の最後まで駄目な監督という状態でした。全部分かってるような素振りを見せていますが、ちょっとでも野球をかじっていればおかしなことばかりをいっていることがわかります。しかし、監督の行動はほぼ全部台詞なので、野球を知っていないとおかしいことがわかりにくいという面もありますが、実際問題、おかしな事を言ってるのは間違いないので、バカ監督という評価になります。