間が空いてしまいましたが、
前回からの出産の記録の続きです。
ここからはもうあまり時間の経過とかは、わからず。
記憶もだいぶあいまいです。
◇
遅れてきた相棒が駆け付けた時点で、
なないろは、
半ば狂乱状態で助産師の伝える呼吸法を繰り返しながら、叫んでいた。
到着後、
消毒と着替えを済ませて陣痛室に入った相棒は思ったそうな。
『いきなりクライマックス?』
(-。-;)せめて背中をさするとか、腰をさするとか、
そういった状態から...と勝手に思っていたらしい。
まあ、実際、両親教室でもそういうところからなイメージを見るし。
が、なないろは全開目指して突き進む子宮口と、
もう言葉では言い表せない獰猛な痛みと闘っていて、
そんな相棒どころではない。
来てくれた相棒を振り返ることもできず、
ただ天井を見つめ、
数十秒おきに来る痛みに耐える為、激しい呼吸を繰り返す。
心の葛藤?はさておき、
相棒はなないろの手を握り、
頑張って!もう少し!
と、声をかけてくれた。
なのに、なぜかなないろは、
相棒の言う
「もうちょっとだよ」
というのが、どうしても気に障る。
(-""-)
『なんの根拠があって、もうちょっととか言ってんの?!
もうちょっとで終わるわけないじゃんっ!
そもそももうちょっとって、どんだけよっ!!』
とか心の中で思ってた
相棒到着からあっという間にお産は進み、
いよいよ陣痛室から隣にある分娩室へ移動するよう言われる。
(到着から3、40分くらいかな)
襲い来る激痛に耐えるため、
移動の途中で綺麗な助産師さんに抱きつきながら、叫ぶ。
なんとか分娩台へ。
これまで、息を吐けと言われてきたのに、
今度は、息を止めろとおっしゃる。
有名な、「いきむ」作業に入ったのだ。
意識が飛んでいきそうなくらいの状態で、
『これがあの出産シーンで有名な「いきむ」状態かぁ』
なんて、頭をよぎった。
いや~、これが思った以上に難しかった。
何回いきんだんだろう???
20回以上はいきんだと思う。
さて。
なかなか上手くいきむことのできなかったなないろのお産は、
だんだん深刻な状況になっていく。
胎児の心拍低下で、酸素マスク着用。
心拍低下状態が長く続くのはかなり良くない。
気がついた時には医師2名に、
助産師、看護師さんで、
分娩室は10名くらいの人に。
吸引の為の会陰切開。
なもんで、肛門近くまで大きく切開。
(イタタッ)
医師による腹押し。
それから吸引分娩。
結果として、なないろのお産は、
妊娠の本に載っていた、
難産になる場合の処置の中のほとんどを網羅するお産になった。
・ラミナリア
・メトロイリンテル
・陣痛促進剤
・酸素吸入
・吸引分娩
だんだん増える医師や助産師に、途中、相棒は不安になったらしい。
そして無事に我が子が誕生。
産まれて来た子はすぐに産声をあげなかった。
心拍低下の原因の一つであろう、
へその緒が首に巻きついていたらしい。
へその緒が巻き付いてることは、
めずらしいことではないから、心配しないように、と、
すぐに医師から説明があった。
スピード難産。
これが私のお産。
母子手帳に記載された分娩所要時間は、6時間29分。
(促進剤の点滴開始から)
分娩室に入ってからは30分ほどのことだったそうな。
あんまり急にお産が進んでいくので、
助産師さんは、旦那さんが間に合うか心配したらしかった。
遠くに血まみれの赤ちゃんがいる。
私の子だ。
あの子に会うためにこの痛みに耐えた。
あの子に会うために10ヶ月弱の妊娠生活にも耐えたんだ。
いろんな人たちに助けられたお産だと思った。
助産師や医師がいなければ、
決して一人で出産は出来なかった。
子供が産まれて最初に出た言葉は、
「ありがとうございました」
だった。
以上が出産の記録。