ともかくも出発!行き先は、宮城県にある鳴子温泉。湯の種類がとても豊富な温泉地だ。こけしも有名。鳴子のこけしは、首を回すと「キュッ、キュッ」と音が鳴るのが特徴よ。豆知識。


道中ちょっと長いけれど、やーやは大人しくしていてくれた。お気に入りの「にんじん」を預けていたのだ。私の好きな駄菓子のひとつで、カラフルなビニールに米のお菓子が入っている。あまり入っていないけれど、強気の30円だ。おやつに、と持ってきていたのだけれど、小さなやーやの手にもフィットするようで飽きずに遊んでいる。そういえば、買ったおもちゃよりもチラシやガーゼが好きなようだ。安上がりな奴だ。


******


せっかくなので、どこかで‘‘こけし絵付け体験’’でもしようということになった。楽しいし、記念になる。


温泉街も近づいてきた頃、こけし体験工房が右手と左手に。はじめに左手の方の店に入り、値段や雰囲気、質などを調べた。こちらは、小指ほどの大きさのこけしの形をした木に、色とりどりの水性ペンで色付けするという内容だ。う~ん。水性ペンか・・・。100円だけれど。あんまりいらない。


その店を出て、右側の店へ。お、見るからに良い雰囲気。聞くと、絵付けのほかに、ろくろを回して原木からのこけし作りができると言う。1050円。絵付けだけでも、ミニこけし1050円・ペン立て600円・根付け380円、と種類も豊富だ。しかも本格的な、筆での絵付けだ。色も黒・赤・緑の基本の3色しか使わない。ろくろ、回すっきゃないでしょう!色、塗るっきゃないでしょう!


すがわら、というそのお店は、売り物のこけしの種類も幅広く、伝統的なものから現代的なかわいいものまでたくさんのこけしたちが微笑んでいる。


売り場のすぐ奥が工場で、煙突の付いたストーブが暖かい。色々な土地のこけしが展示してある。工場には、インストラクターみたいな人が一人、つきっきりで指導してくれるみたい。なら、削りすぎでこけしの首がもげるなんてのはなさそうだ。ほ。



やーやをだっこするので、パパと交代で一人ずつ作ることに。真剣なパパ。結構器用なのだ。鉄の棒のような道具で頭を削りだし、丸くし、くびれを作る。その後はやすりをかけて、ワラの束で磨き、絵付けが終わったらロウでコーティングする。



大人しく作業を見つめるやーや。写真で見えるのは、パパの作品。私のは撮らないでしまった・・・。あ、体験のほうのこけしは、一本の木から削りだして作るけれど、本当のこけしは首と胴、別々に作る。摩擦で木を熱くして、柔らかくなった所に差し込むのだそうだ。だから首が回るのだそう。豆知識②。


******


大満足で店を後にする私たち。楽しかった~。さ、宿に向かおう!「ゆさや」へいざ行かん。


すぐに宿に着いた。割と奥まったところにある。なかなか良いたたずまい。しかも、パパが「鳴子に行ったら絶対に入る」と高らかに宣言していた共同浴場‘‘滝の湯’’が、なんと「ゆさや」の隣にあったのだった。


車を降りると、町全体を包む強烈な硫黄の香り。温泉に入るぞ!入るったら入るぞ!と、否が応にも温泉熱が高まる。ふと、パパを見る。


破顔一笑している。


にこにこだ。にやにやだ。ウハウハだ。ね、来てよかったでしょ、パパ。そして見よ、私の選宿眼を。


・・・・・・結婚記念日 ファースト③につづく。


3月11日は、私たちの結婚一周年だ。ていうか結婚式記念日?実は入籍は12月24日にしたので、そちらの方が本当の結婚記念日というのかもしれない。どうなんだろう。入籍した日と結婚式をした日、どっちがいわゆる「結婚記念日」なんだろうか。結婚指輪には、日付は12月24日と彫ってあるんだけど。


なんとなく、「クリスマスイブに入籍なんてロマンチック」と思っていたけれど、覚えやすい代わりにつまらない。だって、イベントがひとつ少ない感じ。誕生日がクリスマスなの・・・という気持ちといえば分かりやすいかも。


というわけで、3月11日は初めての結婚記念日だ、ということにした。指輪に何と彫ってあろうが、指輪をはめている本人がいいんだからいいのだ。


******


うかつなことに、その日のために何も準備していなかった。せっかくだから、どこかに行きたい。私たち夫婦は温泉好きで、結婚前はしょっちゅう温泉にばかり行っていた。しかも秘のつく湯を好んだ。そんじょそこらのでかいだけの風呂とは違う。よし、やーやも8ヶ月になったことだし、思い切って温泉行っとくか!ちょうど10、11日は土日じゃないか。よっしゃ。初お泊りだ。


そう思い立って、インターネットで検索検索検索。10日に泊まるのに、9日から活動開始。しかも今時期は送別会や何かで宿は混んでいるようだ。なかなか無い。あまり妥協はしないで選びたいし、やーやも快適に過ごせるところ。むつかしいわ。


家事の合間にパソコンと仲良しこよしの母に、やーやは不満げだけれど仕方ない。お前のためでもあるんだ、ちょこっと辛抱してくれい。


パパには目をつけていた旅館があったのだけれど、9日夜の時点では満室だった。ちょっと気が削がれるパパ。で、キャンセルを狙って10日朝、電話してみようよ、ということになった。


******


翌朝。だめだった。


もうやる気が無いパパ。前日リストアップした中でも、良さ気な宿に電話してみることにする。


・・・おっ!一部屋空いている!!


私「空いてるってよ!どうする?」


パパ「・・・どっちでもいいよ」


せっかくの休みを家で過ごすなんて、彼には耐えられないはずだ。しかも結婚記念日に。どっちでもいいとか言いつつ、どこにも行かなかったら100%、腐る。丸二日間も腐られた上にヨガボールなんて買ってこられた日には、たまったものではない。


きっと、私の選んだ宿が不安なんだ。ほほう。私の選宿眼がどんなもんだか思い知るがよい。


で、無事宿も取れ、準備をして出発することに。初めての家族旅行だ。わーい。


・・・・・・結婚記念日 ファースト②につづく。


今日のやーやのお風呂での暴れぶりはすごかった。水面を、ずーっとバッシャバッシャ叩いていた。めいっぱい。まるで親の仇を討つかのような勢いだ。母は別に風呂に何されたわけでもないんですけど。


やーやはお肌が弱いので、無添加のせっけんを使っている。「釜だし一番」という、本来は食器用せっけんとして売られているせっけんなんだけれど、産院でも赤ちゃんを洗うのに使っているくらいお肌に優しいせっけんだ。皮膚科でも薦められることが多いようだ。値段も手ごろで、1個100円くらいで買えると思う。


前に、何かの番組でおすぎとぴーこがこのせっけんを紹介していてびっくりしたっけ。何個か買いだめしてあるので、台所でも使ってみている。すぐスポンジの泡が無くなってしまうのが難点だけれど、普通に汚れは落ちるし環境にも優しい感じがして気に入っている。


******


昔、大学生の頃、お肌のケアに目覚めた時期があった。高校時代は自転車通学で、40分ほどかけて通っていた。しかもウィズアウト日焼け止めで、春夏秋冬走り倒した。そのつけが、ちょうど回ってきたのだ。


で、バイト代をつぎ込み、基礎化粧品を揃えることにした。まったく、女の人って大変だ。服やメイクや髪の毛で、いったいいくらかかるのやら。


友達が使っているというのもあり、「アルソア」で一式揃えることにした。これが、高い。少ないバイト代から捻出するのは辛かったけれど致し方ない。


アルソアは、なんといっても洗顔せっけんが売りで、たびたび雑誌でみかけた。値段、1個6000円也。ひええ。いいとこの奥様とかバリバリのOLさんなら、あら、そんなの別に普通よ~・と思うかもしれないけれど、私にとっては罰当たり的な値段だ。


このせっけんは、ものすごく泡立てて使う。とても存在感のある泡だ。生クリームを固くなるまでかき混ぜた感じになるまで、ひたすら手を動かす。大変だけど、なかなか気持ちいい。水に流しても溶けないくらい強い泡なので、汚れが良く取れる。


ある日、シャワーを浴びながら顔を洗った。私はシャワーを顔に浴びるのが好きなので(ほんとは肌に良くないらしい)、そうやって流した。そこで、事件発生。


泡が、水に溶けないほど強いその泡が、いっせいに口の中へ。水はのどの奥へ流れるけれど、泡は口中とのどにたまって動かない。息が全くできない。不意のことに、私はパニックになった。


し、死ぬ・・・!


本気でそう感じた。息を吸うことも吐くこともできないのだ。のた打ち回りながらも、今自分が死んだらどうなるか、について思いを巡らせた。


すると、新聞記事が頭に浮かんだ。


「女子大生、風呂場で変死」「大量の泡で窒息死」「顔を洗った際、シャワーで流したことが原因か」


し、死ねない!こんなことで、死ぬわけにいかない!・・・と、必死に水を飲んだりなんだりして、私は無事生還した。それ以来、シャワーで顔を流すことはしていない。危険は、日常と共にあるんだなあ、と息も絶え絶えに思ったのだった。


******


やーやもお年頃になってビオレなんて使うようになったらまず、母としてシャワーと洗顔の危険性について教えなければ。でも、それで死にかけたなんて、言いたくないなあ。