不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。(シネクイントHPより)

 

 

 

私がフォローしている映画好きな皆様は、ほとんど皆さんが観ているくらい

このレビューばかり上がっているので、あらすじは、省きます。

私も、このあらすじくらいの感覚で観て来ました。

 

一緒に観に行った夫は、評価が高くてアカデミー賞にもノミネートされているくらいの情報量で観に行ったので、言葉がなかったみたい。

 

18歳以上限定公開ですが、暴力シーンとかセックスシーンと言うより、それくらいの知性がないと理解出来ないという判断なのでしょうね。

 

 

キャスティングが素晴らしかったですね。

とはいえ、マーク・ラファロは、柔軟な役者さんなんですね。どんな人物なのかが解り易かったです。

好きだったのは、ゴッド博士が治療を加えたベラという人体実験の過程を記録させるために雇ったマックス。一番自分の気持ちに近い人だと思う。

 

この時代の科学者というか外科医は金持ちだったのだろうか。

ベラを観察するのに、充分な環境を屋敷の中に作り、彼女に移植した脳がどう発達していくかを楽しみに観察している。

 

ベラという女性は好奇心いっぱいだったので、彼の欲望を満足させ、どのようになっていくのか楽しみな存在だったと思う。

これをみていて、子供がどのように生まれてから成長していく自分の子として望ましい子に育っていくように育てていく。

 

最近、子供たちの小さい時の写真を整理しているので、余計に思うのだが、小さい時は特に子供の好き嫌いに関係なく自分の着せたい服を着せ、好きな所に連れて行き、自分の良かろうと思うおもちゃを与える。

親のやっている事も子供に影響を与える。

三番目になると歳の差もあり中々かまう時間も少なくなり、本人も割と小さい頃から、冷めた目をして写真に写っている。

写真からだけの感想だけれど、そこの雰囲気に溶け込むように廻りの人間と合わせるようなしぐさをしている。周りに振り回されながら、自己を確立していったのだろうな。

 

このゴッドウィンは、彼女のしたいようにさせ、どのように体を使い、色々な能力を得て行くのかを観ている。

これが私にとっては、面白い。

充分に使用されてきた身体なのに、脳が使い方を理解していないせいでギクシャクしている。多分20年以上使われた身体なので前の持ち主のくせがついている。見本となるのも年取ったゴッドウィンなので、仕方ないのだろう。

 

そのうちにゴッドウィンとしては、彼女ばかりをかまっていられないので、彼女の生活の内容を書き留める筆記者として雇ったマックスが来て、ベラはより複雑なことに興味を持ち、出来ることも多くなる。

マックスは、ベラに愛情を持つようになって、ベラも外への欲求が強くなったのもあって、ゴッドウィンは、それならば、婚約をさせてしまおうと弁護士に婚前契約の書類を頼むのだが、

そこから、ダンカンという弁護士がやって来て、ベラに興味を持つ。

ダンカンの下心とは裏腹に新しい世界を見る事が出来たベラ。その世界や、衣装、かかわる人々、観ているものも彼女が選ぶ新しい世界を見て見たくなる。

 

その驚きを皆さんにも体験していただきたいと思います。

大変興味深く面白い映画でした。

 

このレビューを書いているうちに、一部消えてしまったので、文脈が少し変化もしれませんが、また消えないうちにアップしたいと思います。