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チラシ上の男性と左のご夫婦が地下室にヘンな穴のある家に引っ越して来ました。

右の女性と下の男性は上の男性の上司で友達です。

 

解説

「ラバー」「ディアスキン 鹿革の殺人鬼」などの独創的な作品で知られるフランスの鬼才カンタン・デュピューが監督・脚本を手がけ、「時間が半日進んで肉体が3日分若返る」という不思議な穴に翻弄される夫婦の運命を描いた異色ドラマ。

平凡な中年夫婦アランとマリーは怪しげな不動産業者に案内され、郊外に建つモダニズム風の一軒家を下見に訪れる。不動産業者は購入すべきか迷う彼らに、奇妙なセールスポイントを教える。それは、家の地下室に空いた穴に入ると「時間が12時間進み、肉体が3日分若返る」というもの。夫婦は半信半疑でその家に引っ越すことを決めるが、やがてその穴の存在は、彼らが胸の奥深くに秘めていた欲望や衝動を呼び覚ましていく。

「恋愛睡眠のすすめ」のアラン・シャバと「ジュリアン」のレア・ドリュッケールが主人公夫婦を演じ、「ピアニスト」のブノワ・マジメル、「彼は秘密の女ともだち」のアナイス・ドゥムースティエが共演。

2022年製作/74分/G/フランス・ベルギー合作 映画.comより

 

ブロ友さんたちのブログで話題だった映画をいつか観たいと思っておりましたが、

wowowオンデマンドで見つけたので、観ました。

 

平凡な中年夫婦アランとマリーが新しく買った家。

地下室の穴をくぐると二階に出てくるというだけで、特に何をしなくてはならないという穴でした。

 

夫のアランは、仕事が忙しいこともあるのか、大して興味も持たずにいましたが、

妻のマリーは、三日若返るというところにすごい野望を持ちます。

 

この若返るという定義は何なのでしょうか?

肉体の細胞が若くなると思えばいいのでしょうか?

ただ、単に時間が巻き戻るとなると、決していい事ばかりではないのですが、

例えば、腰痛があったとしたら、骨や筋肉が増えると思えばいいのかなと

思います。

彼らは、ちょうど、肉体的には、老眼や白髪、皺、シミの出始める年頃

なのでしょうか。妻のマリーは、スタイル良さそうです。まあ、本人的にはたるみ始めているとか思っているような感じもありますが。

 

360回ほど、穴に入れば、一年ほど若返ります。その間に世の中は、二か月ほど進んで行くという訳です。

夫には、無理な話です。急ぎの仕事があるのに、時間が進んでしまったら、

何もかも間に合わなくなります。

 

引っ越し祝いに来た上司で友達のジェラールは、時間に余裕がありそうですので、

自分の用事で日本に出かけたりしていますので、使えそうですが、

世の中、そううまく行くわけにはいかないようです。

 

妻はせっせと穴に入って若返りを図っていますので、夫とも中々会えません。

20代くらいになったところで妻はモデルの仕事をします。でも、見た目だけが若いだけじゃモデルとして使いものにはならないです。

夫の方も妻と会えない日々が続き、楽しい訳はないです。

 

フランスでは、何歳ころから、夫婦二人の時間を楽しめる感じなのでしょうか。

日本では、定年がどんどん伸びて、自分たちの親の世代のように悠々自適に楽しめない世の中です。

 

先日、近くの美味しいレストランが店を閉じました。

ちょうど70代に手が届いたくらいのご夫婦だったでしょうか。

お二人で切り盛りをされていました。旦那様は、てきぱきと料理を作っていましたが、奥様の方は、注文をこなすのがきついようでしたので、引き際だったのかもしれません。

 

まだ元気なうちに二人で楽しめることをするというのは、大事な事だと思います。

ある程度の歳までは、二人三脚で家庭を守って来ますが、体が元気なうちに楽しまなければダメですよね。

 

うちなんかは、夫が元気でハイキングに行きたがりますので、夫が山に行っている間に私が穴に入って少し歩けるようになればいいのですが、見た目が若くなるだけなら、意味がなくリハビリに通った方がいいという感じですね。

 

ちょっと見た目が若いせいかエレベーターに乗るのもベビーカーを押した若い女性に怪訝がられます。杖を持てば、席を譲られてしまうので、それは申し訳ない。

中身が若くなければ何の意味もないですよね。

中身が若くなるのなら、食事制限、運動、色々なところで楽になりますね。

 

そして、上司で友達を演じたブノワ・マジメル。

50代半ばくらいのアランと同年齢か上といった感じのイメージになっていましたが、まだ40代ですよね。なんか皮肉な感じを受けました。

 

音楽が軽快で、笑いを誘うような映画なのでしょうが、ちょっと考えさせられました。