1894年ユダヤ人のドレフュス大尉がドイツのスパイとして軍籍をはく奪され、終身刑としてギアナ沖の離島に幽閉される。その後真犯人らしき人が現れるが、軍部が恥になるとして隠匿したと言うドレフュス事件を元にした映画だったのに、なんの予備知識もなく観に行ってしまった。

解説

「戦場のピアニスト」「ゴーストライター」のロマン・ポランスキーが19世紀フランスで実際に起きた冤罪事件“ドレフュス事件”を映画化した歴史サスペンス。作家ロバート・ハリスの同名小説を原作に、権力に立ち向かった男の不屈の闘いと逆転劇を壮大なスケールで描き、2019年・第76回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞した。1894年、ユダヤ系のフランス陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を漏洩したスパイ容疑で終身刑を言い渡された。対敵情報活動を率いるピカール中佐はドレフュスの無実を示す証拠を発見し上官に対処を迫るが、隠蔽を図ろうとする上層部から左遷を命じられてしまう。ピカールは作家ゾラらに支援を求め、腐敗した権力や反ユダヤ勢力との過酷な闘いに身を投じていく。ピカールを「アーティスト」のジャン・デュジャルダン、ドレフュスを「グッバイ・ゴダール!」のcが演じた。

映画.comより

 

最初から圧倒されました。軍のみんながいる前で軍籍を剥奪と言う事で、武器はもちろん、軍位を表すものをもぎ取られる。

無実だと叫ぶが聞き入れられず、フランス領ギニアの沖の悪魔島に幽閉される。まるで映画「パピヨン」の牢獄のようだと思ったらまさにその島だったようだ。

ドレフュスは、毅然とした態度で見るからに清廉潔白って感じです。最初に登場人物は歴史に忠実と書いてあったと思うのですが、ドレフュス事件を検索したら、ドレフュス大尉あまりにそっくりです。このあともどんどんやつれていくのですがドレフュス役のルイ・ガレルお見事です。他の映画も観てみたいですね。

Wikipediaより

 

こんなところで笑っちゃいけないのでしょうが、フランス軍って、

派手ですね。みんな赤いズボン履いて。まあ暗闇では、見ずらい色らしいですからアリなんでしょうか?昼間は目立ちそうですね。

赤い帽子の上にも刺繍とかあるし、金ぴかのボタンとかね。

みんながあこがれるように凝った衣装なのでしょうね。一番の礼装みたいですね。

 

フランス語は全く解りませんから、字幕頼りなのですが、軍部の話は難しいです。あれあれと思っているうちに先に進んでしまって、情報局に移動になったピカール中佐がどうしてここに配属されたのかわかりませんが、初めての情報活動のようで、すべての事に疑問を持って取り組みます。

ピカール役のジャン・デュジャルダンがとっかえひっかえ色々な軍服になり素敵です。

愛人のポーリーンが魅力的じゃないのですが、歴史に忠実なら仕方ないかなと思っていたのですが、ポランスキー監督の奥さんらしいので、ご本人とは、違うのかな。

 

そんなビジュアルも気になっていたせいか疑問も沢山、

ピカールのすぐ近くの部下にアンリという人物がいますが、よらば大樹の陰とばかりに体制について、正義は二の次なんですね。

政治の世界ではよくあることなのかもしれませんが、上層部を援護します。

またまたどういういきさつか理解できていませんが、ピカールとアンリが決闘をします。

映画「最後の決闘裁判」で、14世紀に行われたこの裁判が最後の決闘裁判という訳なので、これで裁判がどうのこうのと言う事はないのでしょうが、お互い、自分の正義を盾に決闘をするのでしょうか。相手が持続不可能というと終わりのようで、剣を持っている手を狙って攻撃していたようです。

それでなのか解りませんが、アンリはこの後、投獄されますが、そこで亡くなってしまって、実際に事件を目にしていた人がいなくなってしまいます。

ピカールは、自分と意見を同じくする人をこっそり集めて再び裁判を行おうとしますが、ここで、ピカールに反対する人たちが多いので愕然とします。仲間の一人である。エミール・ゾラの本などが積み上げられて焼かれたりします。

映画を観ている方としては、冤罪なのに、どうしてそれを改めようとしない軍部につく人たちがこうも多いのかとやるせなくなります。

 

最後には、ドレフュスは、解放されるのですが、彼の失った時間とか変えられてしまった人生はどうなるのでしょうか。

 

もう一度くらい観ないと未消化ですが、もし観られるチャンスがあったらご覧になってくださいね