デイサービスから帰って来るなり、メガネが壊れたから
メガネやに行ってくれと言う父

見ると、いつもと違うメガネ
しかも
スタッフさんによると
壊れていて、今にも外れそう だって

いつ どこで
壊れたのかも 解らないが
取り敢えず、こんなものをかけていたら
危なそうなので
スペアのメガネをさせて
メガネやへ

メガネやさんに行くと
「何でメガネに接着剤つけちゃったの?
 フレームにヒビが入っているから落としたんだろうね
 どこで、落としたの?」

何を聞いても何も答えない父

怒られるとでも思うのだろうか?

施設に電話して聞いてもいいけれど、
いつも雄弁な父がどうしちゃったわけ?


メガネやさんは、せっせとレンズを拭いて
接着剤を落とし、瞬間接着剤に、つけ直してくれている。

「高いメガネだから、メーカーに出してちゃんと直すと
 何万もかかっちゃうよ」と
言って、簡易的に直してくれようとする。

もう年だからとネジと接着剤で直してくれようとするが
98歳だって
毎日新聞を読み、本も次々に読み、
日記もつけるし、物も書くから、
ちゃんとしたメガネがないと
一日が始まらない。

そこで、新しく、しっかりとしたメガネを
作ってもらう事にした。

そのために検眼をしていると
お客さんが
「すみません。メガネが壊れちゃったのですが」

父と同じようにフレームが壊れたみたいだけれど

「作って貰ったところで直して貰った方がいいよ」
と帰され

フレームを選んでいたら、また一人
「メガネが壊れちゃった」
とサラリーマン風
「あ、真ん中から割れたんだね。フレーム変えれば良いね
  同じのがあるよ」
サラリーマン
「じゃあ、お金おろして来ます」
メガネやさんて、こんなに修理が多いの?
とびっくり。