Yahoo!ニュースで、まるで父の事を書いているのではないかと
思う記事を発見

https://news.yahoo.co.jp/articles/5a94a90c20bec7bfebca8476ce2c6461e11515b9
NHKから執筆依頼?…認知症父は夜遅くまで執筆で昼寝の毎日
12/3(木) 5:01配信

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幻冬舎ゴールドオンライン

執筆依頼は「マッカーサーと帝国ホテルでのこと」
じーじ、原稿用紙に向かう。写真提供=黒川玲子




じーじ、締め切りに追われる

ある日曜日、お昼寝から起きてきたじーじが、突然びっくりするようなひと言を発した。

「おい、原稿用紙を買ってきてくれ」
「いいよ、でも何に使うの?」
「GHQのことと、マッカーサーと帝国ホテルでご飯を一緒に食べたことを執筆してくれと頼まれたからだ!」

へ! 執筆? マッカーサーと帝国ホテルでご飯を食べただとぉ?

「本当に?」などと聞いてみたらすぐに、怒りん坊星人に変身するだろうから、ここはひとまず、原稿用紙を買いに行くことに。

原稿用紙を買ってきてあげたら、即! 執筆を開始。誰に頼まれたの? と聞いたところ

「NHKだ! 締切は〇月×日だからな。急がなくては」

だそうだ……すっげ~。締切日まで決まってる。

しかし、NHKとはこりゃすごい。どこからNHKが出てきたのかと思ったら、数年前にじーじが取り寄せた、NHKの通信講座の自分史の案内DMがじーじの机に置いてあった。

どうやらNHKの通信講座→NHKから執筆を依頼された。ということになったらしい。

そこから数日、ご飯を食べている時以外は、執筆活動に専念。夜な夜なカリカリカリカリ鉛筆を走らせるじーじ。夜遅くまで執筆活動をしているものだから、デイサービスでは、ほぼ、居眠りの毎日らしく、スタッフさんが「最近昼夜逆転されているようですが」と心配してくださるほど。

「あんまり根を詰めると、疲れるよ」と優しい言葉をかけると「〇月×日の締切に間に合わないから」と聞く耳を持たないので、放置することに。

数週間後、やっと書きあがった原稿を準夜勤ちゃん(私の娘)に渡し「ワープロ(パソコンのこと)で清書してくれ」とじーじ。


もう「原稿用紙を買ってきてくれ」とか
ちゃんと大きさに指定があって、文字数も指定があって
書斎に立てこもる父
ただ、依頼があった訳ではなく、新聞の公募を見ての行動なのですが
締め切りは迫る。文字数はいかないと
苦悩する父に
何の意味があるのか、体に触るのではないかと
気がかりだった(つい最近ですが)日々を思い出しました。

しかも自分で清書もするから内容も解らない。
「控えとっておいた方がいいんじゃないの?」
と言うと、ボロボロぐちゃぐちゃの原稿用紙を見せて
「控えはある」
なんて言う。
散歩がてら郵便ポストに出しに行って
配膳の時も昼寝から、起きられなかったりする。

多分、この認知症のじーじは、この作業が終わったら
この行程を忘れるのだろうが

うちの父は、公募発表の日を心待し
放っておくと、出した所に電話をしたりする。

で、発表があって、載っていないと
載った人の作品を研鑽し、次の創作出来る先を
探す。

今回、無事載せて下さったところがあったが
内容確認の電話に
原稿がなくて、しどろもどろだった私
「原稿見せてよ」
と言ったら、出てきたのはチラシの裏
しかも表が透けて、読みづらい。

ウーン 書斎に籠られるのも困るが
チラシの裏を
清書したのか?

そして、また内容確認の連絡が来たが
原稿がない。

箸袋の裏にでも書いていた?

おちおちゴミも捨てられない