孤独症の女・・・新津きよみ
       短編7編、血縁や、家族がテーマになっている
       「女友達」、「愛甥」、「別居」、「義理の兄」、
       「ステップファミリー」、
       「実家」、「孤独症の女」
       それぞれの短編で夫の母親とは、弟の息子とは、
       定年後の夫とは、 兄さんとは、再婚とは、
       親のいない実家とは、身寄りのない女とは
       と提案してくれます。自分の気持ちと読み比べて
       みるのも面白い
 
舟を編む・・・三浦しをん
       ある出版社の辞書編集部で、新しく辞書を出すことに
       なった。
      辞書を買いに行くとわかるが、ほとんどの辞書は
      改訂版で、次々と
      新しい辞書が出るわけではなく、使った人から、
      使いやすさなどを
      聞いて買ったものだが、「日本語大辞典」は、今までに
      ない色の辞典がつくとかで、初版を持っている。
      あとは「広辞苑」と家族それぞれが小型の辞書を持って
      いる
      パソコンを始めた頃は、チャットなどに伺うと、意味を
      間違えるのが恥ずかしくて、辞書を二、三冊おいて
      臨んだものだが、今はネットで調べられるので、愛用の
      辞書もしばらくそばに置いていないのが現状だが、
      この本を読んで、また辞書を開いてみようかと思う。
      引いているうちに、次々と他の意味が知りたくなった時
      に、すぐにまた最初に戻れるし、色々な辞書で比べられ
      るのも楽しかったのを思い出す。
      登場人物は、多少、筆者の好みなのか、主人公に都合
      よく描かれている感じで、三番手の西岡くんの扱いが、
      今一つだが、映画化されたら、
       ぜひ好きな俳優さんにやってもらいたい。
 
借金取りの王子・・・垣根涼介
      すすめられて、本屋に行ったら、なんと第四弾まで、出て
     いて、平台に山積みになっていました。
      読み進めていくと、やはりこの本を続けて読まなかった
      意味がわかりました。
      主人公が好きになれない。一言で言うとチャラい。
      一作目よりはましになっているものの、どこか誠実さが
      欠ける。彼女が いるのですが、結婚に踏み切れない
      気持ちがよく分かります。
       しかし表題になっている借金取りの王子、
      この人の彼女がすごいです。
      今を反映しているのか、まさに草食系男子と肉食系女
      子。魅力的な人は どうも女性に多いような…。
      しかし、主人公真介の会社のオーナー社長 
      高橋は、なかなかいいかも
      最近、中年がもてるのも、こういうことなのかと。
      続けて、「張り込み姫」も読もうかと思っています。
      リストラに抵抗のある人は、この「借金取りの王子」から
      読むほうがいいかも。
 
家では、家族四人、それぞれがせっせと本を読む。
玄関の下駄箱の上は本の山、お互いにおすすめの本は上にしてあるようだ。
一番読むのが遅い私は選び放大だが、今月は珍しく、自分で買ってきた本を読んだ。