2024年2月10日(土)
自治体が主催の「自死遺族支援セミナー」とやらに参加した。
支援セミナーなので、当事者ではなくあくまでも支援する側の人のためのセミナーだ。
行ってみると、予想より多くの人たちが集まっていて驚いた。
前半は、市内で活動している自死遺族会の4団体ほどの代表者がパネルディスカッションという名の活動内容の発表だった。
それぞれ特徴があったので、自分が求めているものがある団体に参加するのがいいと思った。
後半は、グループワーク。
自死遺族を支援するのに壁になっているものはなにか?
自治体などにしてもらいたいこと、私たち(支援者)ができることは何か?を模造紙に書きだすというものだった。
このワークでは、いくつか気づきもあったのでよかったと思った。
今回のセミナーで強く思ったことは・・・
「とにかく国や自治体は、お金を出してくれ」
今回のようなセミナーも大切だし、市が主催するメンタルヘルスに関するイベントもやればいい。
だが、支援団体に対する補助金などはどれくらい出ているのだろうか。
一応、相談窓口などもあるのだが・・・
私も実際に利用したことがある。
雇われているパートのおばちゃんのような人が電話口に出て、適当にあしらわれて終わる。
時には「その内容はここでは受け付けられない」とか言われて拒否られたこともあった。
電話を切った後はモヤモヤした気持ちが残り、電話をかけたことを後悔したりする。
なんの解決にもならなかったし、スッキリもしなかったし・・・
役に立たないのが現実だ。
娘も、いろんなところへ電話相談したりしていたが・・・
いつも電話を切った後は不穏になっていた。
通り一辺倒なことしか言わないし、時には「死んだりしちゃだめよ」とか説教されたりしたらしい。
結局、なにもわかっていない人が対応なんてできないんじゃないの?というのが当事者からする見解だ。
だからこそ、当事者と一番近い支援団体をもっと利用しやすいよう国や自治体は動くべきだ。
今は、これらの団体のスタッフのほとんどは善意を利用したボランティアだ。
いつまでもそれではなく、ちゃんと報酬を出して動いてもらったほうがいいと思っている。
会場費や、情報誌の作成代などお金がかかることはたくさんあるだろう。
それらを補助金や助成金があれば、まかなえる。
対策してますよっていうポーズ的な窓口を何もわかっていない任用職員でまかなわないで、現実を知っているこういった団体の人に報酬をだして対応してもらったり・・・・
それなりの対応ができるようきちんと教育する費用も必要だ。
あと、窓口をワンストップでまとめてほしいという意見もあった。
依存症はこちら、鬱病の家族会はこちらだけど統合失調症の人はあっち。
アル中はこっちだけど、ほかの依存は受け付けてない・・・
自死遺族はここだけど、病死は対象外などわけがわからん。
大きな病院の総合診療科のように、困りごとがあるときはとりあえずそこへ連絡すればいい的な窓口があればいいのに。
そして、そこから専門のところへ振り分けてくれたら助かるよねって意見があった。
セミナー後、友人に「自分は当事者なのに他の人を支援しようとか・・・それをすることであなたの感情はどうなの?」と聞かれた。
私はすぐに答えた
「私、自死遺族になっちゃった」と悲しみに暮れるだけの人生じゃなく、思わぬことで自死遺族になってしまったけれど、その意味はなんなの?この経験を活かすために自分は自死遺族になったんじゃないのか?と思うんだよねぇ。これは私の役割だとおもうんだ」ってえらそうに言ってしまった。
どこまでなにができるかわからない。
ささやかでも、なにか自分のミッションを感じたい。
なにかしないと、ただただ自分の人生は娘に自死された虚しさ極まりないだけのものになってしまう。
交通事故死は毎年2700人程度。
自死は27000人程度。
約10倍だ。
一人の自死者に3人ずつ家族がいたとすれば、毎年毎年10万人くらいの自死遺族が発生しているってすごいことだと思う。
これ、このまま放置でいいんですか?国も自治体も・・・・
三回忌を済ませ、私もそろそろ動かなきゃ。
誰かに気を遣ってほしいと求めるばかりではなく、誰かのために何かをすることで自分の穴を埋めることにもなるのではないかと考えている。