太宰治物語、見た。

確か放送当時も少しは見たはず…。

だけどあの頃の愛の量では

最後までは絶対見れてないと思われ(笑)


活字とは縁遠い人なので太宰作品は

走れメロスくらいしか知らないし

それも原文は読んでない。

某又吉さんが好きな人、自殺した人、

くらいの知識しかなく見たよ。

引き込まれて最後まで見たけど

太宰さんを理解できたかといえば

答えは「否」かと。

自分バカなんでね、理解しきれぬーー


不器用で孤独な人なのはわかった。

ちょっと初期の永瀬康に似てるところがあるような。

愛はあるけどいいように与えられないとことか。

あと永瀬さんの

「二人でいても三人でいても独りの人間もいる」

みたいな台詞が思い浮かんだ。

いつでも周りには賑やかで深く想ってくれる人が

たくさんいたのに、離れたところにずっと独りで

立ってるみたいなそんな印象。

何が彼をそこまで孤独にしたのかまでは

わかんなかったけども。

そんな太宰氏を繊細にとても魅力的に

演じられておりました。

破滅的な人に惹かれる心情はすごくわかる。。


ウィキを見たら、二回も心中未遂で

自分だけ助かってるのね。

その償いに他人に優しくしてる、と。


悦ちゃんは作家の役がよく似合う。

作家は総じて皆不器用なものなのかな。

演じてきた作家、全員どっか不器用な気がするよ。

(北沢さんは不器用の方向性が他とは違うけど)

そして和装がまたよく似合う…

見ながら惚れ惚れしてしまった。。

スリーピースも素敵だったけど、やっぱ和装だよ

ああでもマントも素敵だった

もう劇中の服装ぜんぶかっこよかったわ


歌声がいっぱい聞けてそれも嬉しい

おうちで酔って歌ったあれは…

浪曲、というのですかね??

歌声がまだ耳に残ってますわ

いい声だし、上手。ずっと聞いてられる///

途中で女形の真似してたのもまるで日頃から

そんなことしてる人みたいに堂に入ってて

口元を隠す仕草のしなやかさといったら。

朗読的なナレーションも素敵やった。。

当時、番組に絡んでどこぞで悦氏による

太宰朗読会が開かれたらしく

参加した方が羨ましいっす…


そして寺島しのぶさんがすごかった。

またまたすごかった。

あくまで個人的見解だけど

私の中で、悦氏のお芝居を料理に例えると

「豊川悦司のポン酢仕立て」であったり

「豊川悦司のペペロンチーノ」であったり

「豊川悦司のコンポート~季節のアイスを添えて~」

になるのね。

ぜんぶ味が違う、ぜんぶ美味しい、ぜんぶ新しい。

でも後味はどれも素材の風味が心地よく香るよ、みたいな。

それが寺島さんの場合

「グラタン」

「カレーライス」

「お汁粉」

みたいな…もう何もかもが違う。

全然別の料理みたいな…伝わるかなー(笑)

それは個性であって役者としてどっちのタイプが

優れてるってことではなくてどっちも好きだけど

寺島さんすげぇなってなったよね…


難しくって理解できてないとこ多数だけど

噛んでふやかして消化したい、

知的さに憧れる私にはたまらないドラマだった。

また感想書くかも。