躁鬱で社会からドロップアウトした優子の元に

現れた4人の男。

彼らは優子の心をやわらかく癒していく。



悦氏の役は優子の従兄弟、祥一。

家庭がうまくいかず福岡から優子のもとへ

家出してきた駄目な40歳。

欝になった優子をやさしく看病するんだけど

まぁ…見てて羨ましいったらなかったね。

姫って呼んでくれて、お薬飲ませてくれて

コーヒーふぅふぅしてくれて髪洗ってくれて

お姫様だっこでベッドに連れてってくれて

金魚買ってきてくれて素敵なおとぎ話もしてくれるし

ご飯も作ってくれるし…

ああああああ全力で羨ましい特にふぅふぅ…!

私も介抱されたい…!!←


好きなシーンいっぱいだけど

特に銭湯のシーンが好き。。。

姿は映ってないけど浴場にぼんわり響く

「おーい姫や、溺れたやー」

て声が間抜けで優しくて癒されるんだなぁ…

あそこたまらん。。


優子にとって祥一との暮らしは

非現実的なくらいにやさしいものだったけど

きっと祥一にとってもおなじだったと思う。

家では家事なんてしないとキレたりするけど

優子との不思議な時間の中だからこそ

天使みたいに優しくなれたのでは。


祥一の死はいったいどっちだったんだろう。

優子は自殺したと取ってる風だったけど

酔ってたんだし、事故だったのかもしれんよね。

でも福岡に帰って離婚が決まって

現実を痛感して哀しくなって…と考えると

やっぱ自殺なのかと思っちゃうけど

でも私は自殺とは思いたくない…。

特典で監督が祥一を殺すかどうか迷ったけど

優子の孤独を見せる為に必要と思った、と云ってて…

そうかもだけど生かして欲しかったなー。

事前にネタバレで死ぬってわかってたから

耐えられたけど、知らんかったらハァ?!てなったわ


悦ちゃんの本気?カラオケ、お上手でしたw

あの歌初めてきいたけどめっちゃ耳に残ってる。

あと「トヨエツの博多弁が変」「どこの言葉喋ってるんだ」

て話を結構聞いてて…確かに、ってなった(笑)

標準語と関西弁と博多弁を足して割ったみたいな

不思議な言葉を喋ってましたなww

方言指導のテープをきっともらってるはずだから

そういうのが苦手なのかもしれない…。

しかし結果癒されたからよし!←

あと傘。

店内に入った時、ベルトか、ズボンの後ろポッケに

傘の柄をさしてぶら下げて歩いてるんだけど

普通の人だとそれめっちゃ邪魔になるから。

腰の位置高い人じゃないとできない収納方法W



悦氏以外のことも書こう。

寺島しのぶさん、すごいねー。

しのぶさんの演技を見るのはこれで

3作目なんだけど、ぜんぶすべてが違うんだもん。

声、喋り方、雰囲気は勿論立ち居振る舞い、すべて。

中身がまるっと入れ替わったみたいで

冒頭5分も経たないうちに「すげえ…」てなった。

優子、かわいい人だった。


映画自体も結構好きです。

悦ちゃんのちゃんとした出番は始まって

45分くらいたってからなんだけど

そこまでの時間も退屈せず魅入ってた。

何を云いたいのか、と聞かれると答えられないけど

癒されたい時に途中まで(笑)見たい映画だ。

娚の一生とおなじ監督さんなんだよね。

娚~もそうだけど劇中の音楽が少なくて

なんか落ち着くなーと思いました。

あ、祥一が「アホの子フルスロットル」と聞いてたから

そこまでじゃなくてそれはちょっと残念W


最後さー…

4人の男が全員いなくなって

ひとりになった優子が孤独に銭湯でフロってたら

「おーい。おーい、姫やー」

ていつかの祥一の声がするじゃんすか。

あれはいかんと思うの。

だって切なすぎるだろ…。