西武、怒とうの12連勝で10年ぶりV王手!雄星は鷹戦初勝利で男泣き | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 (パ・リーグ、西武5-3ソフトバンク、23回戦、西武13勝10敗、28日、メットライフ)雄星で王手! 西武は28日、ソフトバンク23回戦(メットライフ)に5-3で勝利し、12連勝。優勝へのマジックナンバーを2つ減らして「1」とした。エースの菊池雄星投手(27)が、7回8安打3失点の粘投で14勝目(4敗)を挙げた。チームは同カードで8年ぶりに勝ち越し。菊池はプロ初対戦から19試合目でソフトバンク戦初勝利となり、お立ち台で歓喜の涙を流した。29日の同戦に勝つか引き分ければ、10年ぶり22度目のリーグ優勝が決まる。
 足かけ8年…。菊池が、大きく、高く、そびえ立っていた壁を乗り越え、涙を流した。
 「あぁー、う~ん、はい、大きいと思います…」
 お立ち台でソフトバンク戦初勝利について振られると、エースはしばし沈黙。下唇をかみ、何度も下を向いて、ようやく声を絞り出した。
 鷹は“難敵”だった。初対戦となった2011年から13連敗を喫し、プロ野球ワースト記録を更新した。最多勝(16勝)&最優秀防御率(防1・97)の2冠に輝いた昨季でさえ、4戦4敗、防御率7・97。他球団相手とは別人のような投球を繰り返し、「そんなに意識させないでくださいよ」とボヤくこともあった。
 「エースと呼ばれているが、ソフトバンクに勝たない限りは認めてもらえないと思っていた」
 この日も苦しかった。一回に山川の3ランで3点の援護をもらったが、三回に中村晃の左前適時打などで同点。それでも「このまま粘っていれば、必ず打線が点を取ってくれる」と信じた。六回に中村の勝ち越し2ランが飛び出すと「鳥肌が止まらなかった」と、ベンチ前で両手を高々とあげ、何度もガッツポーズ。直後の七回二死では、柳田をこの日最速となる155キロの直球で二ゴロに仕留め、雄たけびをあげた。
 悲劇の「9・28」を歓喜の前夜祭に変えた。「ほかはあまり覚えていないけど、大谷と投げ合ったときは悔しかった」。チームは15年から3年連続、目の前で優勝を決められる屈辱を味わった。ちょうど2年前の日本ハム戦では岩手・花巻東高の3学年後輩、大谷(現エンゼルス)と白熱の投手戦を演じるも0-1で敗戦。9回1安打無失点と圧倒的な投球を見せた後輩の歓喜の姿を遠くから見つめた。
 次こそ、自分たちが歓喜する。この日の勝利で怒涛(どとう)の12連勝。ついに10年ぶりの優勝に王手をかけた。「きょうは雄星にとって大きく変わる一日だと思っていた。よく粘ったね。みんな疲れているけど、それ以上に充実している。あした(地元で)舞いたいね」と辻監督。菊池は「遅刻しないように。あした13時。ここメットライフドームに集合をお願いします!!」とレオ党に呼びかけた。涙はもうすっかり乾いていた。 (花里雄太)
★優勝へ準備万端 歓喜の本拠地Vへ準備は万全だ。優勝決定に備え、祝勝会の会場となる駐車場に仮設テントを設置し、ビール3000本が用意された。また球団スポンサーである株式会社そごう・西武は優勝翌日から優勝セールを行うと発表。各店で7日間の日替わりセールや辻監督の背番号85にちなんだ均一セールなどを実施する。西武鉄道では「埼玉西武ライオンズ パ・リーグ優勝記念乗車券」を発売するなど記念キャンペーンを企画している。
データBOX 〔1〕西武が2位ソフトバンクに勝利し、優勝へのマジックナンバーを「1」とした。29日のソフトバンク戦で勝つか引き分けで球団史上22度目のリーグ優勝が決まる。
 〔2〕14日の楽天戦から12連勝。シーズン12連勝以上は昨年7-8月の13連勝以来通算5度目。過去2桁連勝でリーグ優勝を決めたのは1958年の西鉄だけ。同年は9月14日の大毎戦第2試合から連勝がスタートし、リーグ優勝を決めた10月2日の近鉄戦第2試合まで13連勝。最大11ゲーム差からの逆転優勝となった。
 〔3〕菊池がソフトバンク戦通算19登板目にして初勝利。2012年8月22日(西武ドーム)に初黒星を喫してから続いていた連敗を13で止めた。