【佐野慈紀のピッカリ診断】阪神・能見、圧巻筒香K斬り!けん制、クイック…タイミング外すことに全精 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 (セ・リーグ、DeNA2-3阪神、10回戦、阪神8勝2敗、28日、横浜)最近の能見に感じるのは、リリーフとして覚悟。腹をくくったと言ってもいい。試合全体を考えて、ペース配分や、試合全体を頭に入れながら投げるのが先発なら、状況をすぐに理解し、一瞬一瞬に集中するのがリリーフ。その真骨頂が登板した八回二死一塁で筒香を迎えた場面だった。 同点の終盤。長打だけは許してはいけない。この一瞬に、能見はタイミングを外すことを最重要ポイントとして筒香と勝負した。けん制やクイックで、筒香のタイミングでスイングさせないことに全精力を注ぎ、見逃し三振に仕留めた。
 3年前、この評論欄で私は、能見のリリーフ転向を薦めている。登板を見て、集中力を感じたし、短いイニングのほうが、力が発揮できると思ったからだった。今、実際に救援を繰り返す姿を見ると、まさに相手が嫌がるリリーフ投手になっている。
 私の場合、リリーフから先発だった。これは意外に簡単。でも先発からリリーフは難しい。1球の投げミスも許されないからだ。今の能見に注文するなら「もっと真っすぐにこだわれ」-。押せる真っすぐを持っているし、再び先発する可能性も拓けるからだ。本人の意向は分からないが、先発でも、リリーフでも、まだまだ働ける。 (サンケイスポーツ専属評論家)