巨人、阿部で7連勝!今季初安打が同点打「初めて仕事ができた」 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 (セ・リーグ、巨人11-8ヤクルト、5回戦、ヤクルト3勝2敗、29日、東京D)大ベテランが初安打で大仕事!! 巨人は29日、ヤクルト5回戦(東京ドーム)に11-8で逆転勝ちし、2016年7月29日-8月6日以来、2年ぶりの7連勝を飾った。プロ18年目の阿部慎之助内野手(39)が七回に代打で今季初安打となる同点2点打を放ち、最大4点差をひっくり返す劇的勝利を呼び込んだ。
 興奮を隠せなかった。開幕から1カ月。待ちに待った初安打は、値千金の同点打となった。阿部は一塁上で息をつくと、スタンドに向かってバンザイ。久々に味わうバットマンとしての喜びを全身で表した。
 「自分でも『やっと打てたな』と言っちゃいました。代打は、もう(打つ)形は大事ではない。初めて仕事ができた」 今季11打席目で、待望の通算2037本目の安打が生まれた。2点を追う七回一死満塁。この日最大の歓声の中、代打で打席に立ち、体勢を崩されながらヤクルト・近藤のフォークボールを右前へ転がした。35歳の亀井も勝ち越し打で続き、この回一挙6得点。4点差をはね返す逆転劇を演出した39歳は、お立ち台で開口一番「最高です!!」と決めぜりふを叫んだ。 プロ18年目。世代交代の風が吹く中、じっと出番を待つ日々だ。今季はオープン戦で打率・083と不振に陥り、台頭した4年目の岡本に一塁の定位置を譲った。けが以外で開幕スタメンを外れたのは自身初。チーム24試合目でのシーズン初安打も、けが以外では最も遅いものとなった。
 1年目からレギュラーを張ってきた男にとって、1打席勝負の代打稼業には想像以上の難しさがあった。2つの押し出しなどで3打点を挙げていたものの、開幕から10打席無安打で「相手が全員、すごい投手に見えてきた」と弱音を漏らしたこともある。「いつも、心は折れそうになっていた」と苦悩の1カ月を振り返る。
 それでも、前を向いて耐えてきた。「試合を左右する場面で使ってもらえている。それを意気に感じてやろうと思った。チームの勝ちにつながる打点を挙げたい」。ゴールデンウイーク真っただ中の日曜日。ベテランは言葉通りの一打で4万4752人の観衆を総立ちにし、ちびっ子ファンの大歓声を呼んだ。
 普段は子煩悩な父親だ。2月の那覇キャンプ中の休養日。もずくが好物の長男・成真くん(6)のため、通りすがりに見つけた店でもずくとキムチを混ぜた「もずキム」を計3キロも大量購入し、自宅へ送った。
 こちらは「子供には辛かったみたい。俺が毎朝のみそ汁に入れて食べているよ」と“空振り”に終わったが、勝利を呼ぶこの日の初安打は、今度こそ愛息への最高のプレゼントとなったはず。行楽シーズンも大忙しの父親はファン、家族に笑顔を届けた。
 「それまでも、いい四球を選んだりとか内容はよかった。一本出たので、本人もホッとしているかと思いますね」。現役終盤、同じように代打で奮闘した高橋監督は目を細めた。若手、ベテランが一つになり、巨人がさらに勢いを増す。(谷川直之)
データBOX
 〔1〕巨人が7連勝。巨人の7連勝は、2016年7月29日のヤクルト戦から8月6日の広島戦以来2年ぶり。4月までに7連勝したのは、13年3月29日の広島との開幕戦から4月7日の中日戦以来5年ぶり。最終順位は16年が2位、13年が優勝。
 〔2〕巨人・阿部が今季11打席目で初安打。シーズン初安打まで要した打席数では、04年の13に次いで自身2番目の遅さ。チーム今季24試合目での初安打は、16年の50試合目、11年の27試合目に次いで3番目の遅さだが、過去2度はいずれも故障明けでシーズン初出場試合で安打を放った。
 〔3〕4点のビハインドから逆転勝ち。巨人の4点差逆転勝利は、3月31日の阪神戦に次いで今季2度目。シーズン2度以上の4点差逆転勝利は、14年(3度、最終順位は優勝)以来4年ぶり。