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宝塚星組東京公演千秋楽が台風による大雨の中、10月5日上演されました!宝塚千秋楽レポート、超大作となっております

Musical『The Lost Glory―美しき幻影―』
主演(専科・特別出演)轟 悠、(星組)柚希 礼音、夢咲 ねね


宝塚のトップオブトップ、星組トップスター・柚希礼音が二番手で悪役を演じる。え?トップスター就任6年目で、来年、退団を発表したのに二番手?はじめはそう思いましたが、トップスターの立場ではできない黒~い悪~い冷た~い役、不敵な笑みに背筋が凍りつく様な「氷の微笑」の男版の様なドキドキ感を味わえました!

とことん人を陥れてゆく柚希礼音の極悪ぶりに背筋がゾクゾクしながらも、そのかっこ良さに惚れ惚れ



<ストーリー>※知っている方はスクロール
1929年夏。第一次世界大戦後の好景気がアメリカ経済に空前の大繁栄をもたらし、黄金の夢に包まれたアメリカが栄光の頂点にあった時。ニューヨークには成功と快楽と欲望を追い求めて、様々な人びとが集まっていた。

イタリア系実業家とその妾の間に生まれたイヴァーノ・リッチ(柚希礼音)は、一流の建築会社ゴールドスタイン社で会社経営の中枢を担っていた。その彼が見つめる先には、ゴールドスタイン社の社長であるオットー・ゴールドスタイン(轟悠)の姿があった。

ウォルター・P・ライマン(十輝いりす)が率いるライマン財閥の後ろ盾を得、不屈の精神と実業家としての並はずれた才能を発揮して、“建築王”として地位を築いたオットー。ギリシャ移民としてアメリカに渡り、アメリカンドリームを実現させた彼は、更なる幸せを手に入れようとしていた。
 
記者会見で華々しく発表されたのは、ニューヨーク一の高層ビルの建設とそのための新会社設立。新会社の名はディアナ・ゴールドスタイン。オットーは、ニューヨーク社交界の宝石とも呼ばれ、新しい時代の女性として羨望を集める大富豪キャンベル一族の令嬢、新進画家のディアナ・キャンベル(夢咲ねね)を妻に迎えることを電撃発表する。
 
新会社の社長には、イヴァーノが就任するとの予想を裏切り、オットーはディアナの遠縁にあたる有力政治家の息子カーティス・ダンフォード(真風涼帆)を指名する。
 
一方、ディアナの結婚を知って、美術教師のロナルド・マーティン(紅ゆずる)は打ちのめされる。ボストンの中流家庭に育ち、ディアナの初恋の相手だった彼は、財産がないために結婚できなかったディアナのことが忘れられず、ニューヨークに出て来ていたのだ。

イヴァーノはロナルドの心にオットーへの復讐の炎を灯させる。その復讐の炎の源は、イヴァーノの心の奥底に燃える野心の炎だった。

<ここからネタばれ>
イヴァーノ(柚希礼音)は、カーティス(真風涼帆)を陥れ、ロナルド(紅ゆずる)を陥れ、ディアナ(夢咲ねね)を陥れ、最終的にオットー(轟悠)を破滅させる。

イヴァーノはオットーの会社の株の50%以上を自分のものにした。が、オットーはイヴァーノの為に会社を譲る段取りをしていた矢先だったのだ!嘆くイヴァーノ。そこへイヴァーノへ復讐する為にロナルドが現れ、イヴァーノを銃で撃つ・・・



イヴァーノが亡くなる時は泣けた・・・こんなどんでん返しが待っていたとは。イヴァーノは何の為に、オットーへの憎悪をつのらせたのだ!

夢咲ねねの歌がめちゃめちゃうまくなっているー!ビブラートなど凄い!

夢咲ねねの結婚式のブーケトスで壱城あずさがキャッチ!客席笑

宝石商の壱城あずさがオットーへ宝石を売りに来る場面。
「何かあったのか?」「いえ」などのアドリブ

オットー。あれだけ、君と出会えて僕は幸せ者だ、天使のようだと愛していたディアナ(夢咲ねね)に向かって「消えうせろ!いんばい女!」に凍りついた


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ラテン・グルーヴ『パッショネイト宝塚!』
主演・・・柚希 礼音、夢咲 ねね


実に1年以上、ショー作品をしていなかったとは!(スペシャル・ライブ『REON!!II』を除いて)究極のダンサーでトップスター・柚希礼音がいながら久しぶりのショーとは!もったいない~

来年5月、宝塚を退団してしまう柚希礼音の一挙手一投足を見逃すまいと必死に見た~すごいダンサーだなぁ・・・・・・・

『パッショネイト宝塚!』、素晴らしいショーでしたキラキラ

夏の公演で何がいいかと考えた時に、日本人が血沸き肉躍るラテンの世界を取り上げてみたいと思い、夏のショーは昔からお客様に "涼" を届けるテーマがあり、今回は、劇場を出た時、涼しいなと感じてもらえるぐらいの熱さを皆で表現して欲しいと作・演出の稲葉太地先生。

ジャングル船長・紅ゆずる(くれないゆずる)がお笑いコンビ・いつもここからの「悲しいとき~」の口調で。

「船長の悲しいとき~クルーズが終わるとき~」笑

「船長の嬉しいとき~運動会で優勝するとき~」笑

「まだあんねん」笑

客席「船長、長い間のクルーズお疲れ様でした!」笑

「船長が感謝するとき~まだあんねん!面白くないアドリブでも大きな拍手をもらえたとき~」笑

「気持ちええな~時間延びるからこれくらいにしとこう」笑

「ほんまにありがとう!」笑

いつから、悲しいとき~って始まったんだろうニコニコ

壱城あずさの黒塗りのアイメイクとラメのお化粧がめっちゃ綺麗だったキラキラ

愛の鳥と花の場面は圧巻!

愛の鳥の赤い衣装の柚希礼音、花の花弁から現れた白い衣装でへそ出しルックの夢咲ねね。夢咲ねねのウエストが美しい~!くびれ、ぺったんこのお腹、美しさに目がテン!柚希礼音の役名・セドウジールの意味は”誘惑”うだるような愛に溺れてゆくという設定の二人の妖艶なダンス!さすが、トップコンビ6年目の二人がかもし出す素晴らしいステージにまばたきを忘れるほどキラキラ

超新星のカウボーイの男役5人(真風涼帆、十碧れいや、麻央侑希、紫藤りゅう、天華えま)がかっこいい!

カポエイラに涙

100周年の年に上演するショーとして、何か新しい挑戦を入れたいと考えた。ブラジルの腿法で相手に蹴りや攻撃を当ててしまうものは下手とされ、基本的に相手には触れず、プレッシャーをかけてゆく。そのため、格闘技とダンスの中間に位置するものとも考えられている。振付の森陽子先生は日本でも有数のカポエイリスタ。

カポエイラ、素晴らしすぎる~!これはDVDで見たいくらい!柚希礼音と鶴美舞夕の蹴り合いは、一歩間違ったら大変な秒殺!素晴らしすぎて鳥肌立ち子で涙もこぼれました!あまりに素晴らしすぎて!

キラキラ

ロケット(ラインダンス)の若い子たちの笑顔を見ていると心が洗われる。皆、17歳~20歳くらいの子たちが、宝塚の舞台に立てて、希望に満ち足りた満面の笑顔。足を思いっきり上げながらの笑顔。笑いながらダンスって私たちの生活ではないですよね。あの爽やかな笑顔を見ると、原点に戻って考えなければと思いました!

エトワール・妃海 風(ひなみふう)いいぞ~!芝居では轟さんのお母さんの役だったのですね~

柚希礼音を中心とした素晴らしいショー!是非、DVDでも見て欲しいです。

【星組組長挨拶(万里柚美 まりゆずみ)】
連日の立ち見のお客様。熱中症にもデング熱にも台風にも負けず。明後日、優勝を勝ち取りたい!(笑)

【花組に組替え・城妃美伶(しろきみれい)挨拶】
初舞台も組周りの配属も星組。組替えは淋しくて切ない。星組が大好きだから。花組に行っても立派な娘役になれる様頑張ります!運動会は星組です(笑)

組長「星の輝きを持って、花組でも花開いて欲しい」ウマイ!

【退団者3名】

退団者なのですが、今回は台風による大雨の為、退団者が楽屋から出て、お客様の前を拍手に送られて宝塚をあとにするという、いわゆる”パレード”が中止になりました。ですので、袴姿の退団者の写真がありません。タカラヅカスカイステージ、DVDでチェックして下さいね。退団者の挨拶を、パンフレットの写真でご紹介します。

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凰津りさ(おうつりさ)
富山県富山市出身。2007年、宝塚音楽学校入学、95期生。2009年、宝塚歌劇団入団。入団時の成績は26番。宙組公演『Amour それは…』で初舞台。同期に礼真琴、柚香光、実咲凜音(宙組トップ娘役)、愛希れいか(月組トップ娘役)ら。

<万里柚美組長から紹介された本人のメッセージ>
「小学生の時、富山のバスツアーで初めて宝塚を見ました。朝早かったので、眠ってしまい、気が付けばラインダンス(客席ざわざわざわざわ・・・気が付けばラインダンスって、それって2幕じゃない?1幕丸々寝てたの??笑)今も、どこの組で何の作品だったのか気になります(爆笑)3人きょうだいの末っ子。当たり前の毎日がきょうで終わってしまう。きょうまでが奇跡だったのかもしれない」

<凰津りさ(おうつりさ)本人の挨拶>
「今、見える風景が最後です。新たな人生に踏み出します。永遠のライバルの自分と戦う旅に出ます。後悔はありません。今までありがとうございました!」

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優香りこ(ゆうかりこ)
京都府京都市出身。2003年、91期生として宝塚音楽学校へ入学。同期に、元宙組トップ娘役の野々すみ花、元雪組トップ娘役の愛加あゆら。2005年4月、宝塚歌劇団入団。入団時の成績は7番。花組『マラケシュ・紅の墓標/エンター・ザ・レビュー』で初舞台。

<万里柚美組長から紹介された本人のメッセージ>
「どうしても宝塚に入りたいと、それまで頑張っていた吹奏楽部を辞めて宝塚を目指したのが高校2年の秋。宝塚大橋から宝塚大劇場を見て、絶対ここに入るんだと強く思いました。太陽王のマリアテレーズでは、柚希礼音さんのオーラと、技術、努力、緻密さを知り、忘れる事ができません。カポエイラチームで毎朝、筋力トレーニングをした事も忘れられません。大切な同期、道標の上級生、笑顔が可愛い下級生・・・」

<優香りこ(ゆうかりこ)本人の挨拶>
「ありがとうと何度、口にしてきたでしょう。それ以上の言葉は見つかりません。10年、宝塚の星組で歩んで来れましたのは、すべての皆さんの愛があったからです。宝塚に入る事ができて良かったです。本当にありがとうございました!」

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汐月しゅう(しおつきしゅう)
福岡県出身。2002年、90期生として宝塚音楽学校へ入学。同期に愛原実花(元雪組トップ娘役)、蒼乃夕妃(月組トップ娘役)瀬戸かずやら。2004年、雪組『スサノオ/タカラヅカ・グローリー』で初舞台。

<万里柚美組長から紹介された本人のメッセージ>
「小さい頃からクラッシックバレエをやり、中学の時にバレリーナにはなれないと思う。でも、舞台で踊りたい、芝居がしたいと思い、博多座で宝塚月組を見て決心。田舎者の私が、垢抜けた人たちの中で劣等感を感じ、研6の時に一度退団を考えた。が、母が他界。宝塚にいる理由、退める理由が見つからなかった。本名の逃避から宝塚に残った私は怪我、不調に悩み、これではいけないと表現する事を考え直した・・・」

<汐月しゅう(しおつきしゅう)本人の挨拶>
「退団発表してから4ヶ月、私の言葉の選び方が良くなかったのか、宝塚が嫌いになったから退めるとか、つらいから退めるとか言われましたが、私は家で宝塚のテレビを見ながらひとりでぺらぺら喋るくらい宝塚が好きです!という事が言いたかったのです(笑)11年間ありがとうございました」

首をかしげながら定位置に戻る。もっと何か言いたそうだったが、客席から拍手もらっちゃったので挨拶が終わってしまった感が。組長から「言い残した事は?」と聞かれ、首を振る・・・

【トップスター・柚希礼音挨拶】
「みなさま~(笑)連日、沢山の温かい拍手ありがとうございました。お芝居では轟さんの胸をお借りし、スーツの着こなし、立ち居振る舞いも皆、学ばせて頂きました。そして、今の星組にしかできないショー。皆様の拍手が胸に染み入りました。今後、3つに分かれる公演もよろしくお願い致します。」

~カーテンコール1~
柚希礼音「今の星組を一緒に作った3人に拍手を!淋しくなりますが、これからの星組をよろしくお願い致します!」

~カーテンコール2~柚希礼音と退団者3人
柚希礼音「せっかくなのでひとことづつ」(笑)
凰津りさ「運動会は星組が優勝するぞー!」(笑)
優香りこ「星組、サイコー!!」
汐月しゅう「じゃんけんします!(笑)勝ちの方は明日の朝、眠くない。負けの方は今度ししとう食べたら当たります(笑)じゃんけんぽい!」

私は汐月しゅうクンに負けたので、ししとう食べたら当たるんだ

柚希礼音「星組、優勝するぞー!東京からも応援して下さい!」

~カーテンコール3~柚希礼音ひとり
柚希礼音「本当に幸せでしたぁ~~~みんなぁ~~(笑)外はどのような感じでしょうか。飛ばされない様にお帰り下さい」

今後は・・・

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柚希礼音スーパー・リサイタル『REON in BUDOKAN~LEGEND~』11月22日、23日

他、全国ツアー、バウホール公演と星組が3つに分かれますキラキラ

@10月6日(月)フジテレビ「SMAP×SMAP」に宝塚花組5名出演!!

@10月7日(火)宝塚大運動会

10年に一度のタカラジェンヌたちの運動会!星組はハードな公演が終わってすぐ。月組は大劇場公演中!10年前は月組が優勝!今年はどの組に軍配が??

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マツケンサンバ振付のマジ―こと真島茂樹さんと。マジ―は9月、大阪松竹座で元雪組娘役トップ・舞羽美海座長舞台に出演。舞羽美海ちゃんの舞台は素晴らしかったそうです!見たかったな・・・

マジ―は柚希礼音は素晴らしいと感動!踊れて、歌えて、芝居もうまくて、ビジュアルも良くてキラキラ

ショーのカポエイラで柚希礼音と戦う、鶴美舞夕の技術も素晴らしいと感心していました。真風涼帆のダンスも良いと。夢咲ねねのダンスは相手に合わせて抑える事のできる技術を持っていると。

お芝居で柚希礼音の役が亡くなってからも芝居がけっこう続く事について、「ショーのお化粧もあるからね」って。なるほど~

凰津りさクンの、宝塚を初めて見た時、寝てしまって気付けばラインダンスニコニコ

優香りこさんは元星組男役スターの涼紫央(すずみしお)さんが大好きで。この日、涼紫央さんが楽屋のお手伝いをしてくれたそうです。

汐月しゅうクン。一度は退団を考えたけど、お母様が他界され・・・というお話では涙・・・本人の挨拶ではビックリしました!

万里柚美組長の挨拶は、優しさ、確かさ、安心感がありました。

「只今、退団者が袴姿に着替えておりますので、その間、今後のスケジュールをご紹介します。」

「まもなく準備が整うと思いますので、退団者からのメッセージをご紹介します。」

と、客席を飽きさせず、客席に安心感を与え、また、退団者の名前、初舞台の年、作品名は手元のメモを見ず、まっすぐに前を向いて紹介し、退団者への敬意を感じました。

万里柚美組長は、かつてずっと「挨拶が苦手」と言っていましたが、とんでもない!喋る仕事をずっとしてきた私も勉強になる、とても素晴らしい挨拶をなさる組長におなりになられました!(おなりに)

英真なおきさんの挨拶もとても好きでしたが、万里柚美組長の挨拶は万里さんにしかできない素晴らしい挨拶です。

私も、私にしかできない喋り方をもっと表現してゆきたいと刺激になりました。

宝塚は柚希礼音さんのスター性に夢を見、夢咲ねねちゃんの美しさに見惚れ、紅ゆずるさんの面白さに笑顔になり、ラインダンスに心洗われ、挨拶が苦手と言っていた組の長が素晴らしい挨拶を見せてくれ・・・夢を見るだけでなく、色々学ばせてくれる空間でもあると思いましたキラキラ

運動会セイノッ⊂(^・^)⊃フレー\(~0~)/フレーフラッグフラッグ

これを書いている今、超大雨です・・・次の東京宝塚劇場では、柚希礼音はトップの挨拶ではなくさよならの挨拶なのだと思うとジーン……

※敬称略