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先日、テレビである俳優さんが「売れない頃は結婚式の司会のバイトをしていた」と言った。
私はその日から、その俳優さんが嫌いになった(えー元々ファンとかではなかったしー)

その人に司会をしてもらった新郎新婦さんはどう思っただろう・・・

よく、「土日は披露宴の司会のバイトしてるんだー」
などとたわけた事を言うヤツもいる。

一生に一度の、人生のステージ。
2時間半に何百万もかけた披露宴。

コツコツコツコツ貯金をして臨む方もいっらしゃるのだ。

それを「バイト」と呼ぶなんてーー(@_@)

私もよく「結婚式の司会のバイトしてるの?」などと聞かれたが、
「いいえ。バイトではありません。本業です。」と答える。

披露宴の進行表も、司会者が書き上げる。

中には、ホテルマンに気に入られる進行表を書く司会者も確かにいる。
余計な事はしない。
時間内に終らせる。
「これは何だ?」と突っ込まれない進行にする。。。

同じ司会者で、イベントなどホテルの披露宴以外では自分のキャラを生かし、
披露宴は自分を殺して無難にこなす、という方もいた。

もちろん、新郎新婦さんがメインなので、司会者は影なのだが、
200万円の披露宴を500万円に見せるのも、
200万円の披露宴をそれ以下に見せてしまうのも司会者の力量にもかかってくると教わった。

私はいつも新郎新婦さんには、
「出席して下さったお客様から、きょうは来て良かった!楽しかった!
 今迄出席した中で一番良い披露宴だった!」
と最後のお見送りに言ってもらえるところを目指しましょう!と言っていた。

披露宴はドラマだ。
披露宴は生放送。
何が起きるかわからない。

これまでも、披露宴の最中に、救急車のタンカが来た事も何度かあった。

が、お部屋には幸せの空気が充満していて、その場に自分もいられる事が嬉しかった。

一生に一度の披露宴に精魂込める気持ちが伝わり、
そして、私は売れっ子になった(自分で言うなーー)

毎土日は、あちこちのホテルに行き、
1日に2本掛け持ちなどもあった。

しかも、披露宴の打ち合わせは土日がほとんどなので、
私の土日はめまぐるしく埋まっていった~

売れっ子になると、出る杭も打たれる。
写真のミニウェディングベールなど、「何に使うんだよ!」と怒鳴るホテルマン。

ベールに限らず、様々な”小道具”を持っている私は、
「これは何なんだよ!」と怒鳴られたり・・・

マニュアル以外の事を嫌がるホテルマンもいらっしゃるのだ。

チャペルの挙式、写真撮影の時間が前倒しで押して、
披露宴の開宴時間が30分遅れる。

これは新郎新婦さんには不可抗力な事。

がしかし、「時間通りに終らせろよな!」と言うホテルマン。
(あとで聞いたが、ご自分のデートの約束があったらしい)

え?30分遅れて始まったら、その分延長してあげるのが本来だ!

との思いはあまり通じなかった(;_;)

もちろん、素晴らしいホテルマンも沢山いる☆
表も裏も全く変わらない、この方はホテルマンになる為に生まれてきた方なんだわー☆と思う方も。

私が結婚する時は絶対このキャプテンがいいわー♪
この担当者がいいわー♪
と思う人がいる。

が、その人達「その時はおじいちゃんになっちゃうよー」だって(>_<)

ごくたまに、ヘンな人がいるということだ・・・
これはどの仕事でも同じかー


私は悩んだ時期があった。
ホテルに入るの辞めようかなーーー

そんな時、看護婦さんの新婦さんと出会った。

「藤川さんが羨ましいなー。いつも幸せな空気の中でお仕事できて。
 私はね、昨日も担当の患者さんが自殺未遂をして・・・
 いつも死と隣り合わせの仕事なので、藤川さんが羨ましい・・・」

そのひとことは、ハンマーで脳天を叩かれた思いがした。

目からウロコ。

私は何をちまちまと悩んでいたのだろう。
幸せ案内人として、これからも沢山の方のお手伝いをしてあげよう!

そして同じ頃、千葉のおじさんが、
「披露宴かー 俺はもう何年も見た事ないなー もう呼ばれないしなー
 いいなー 綺麗なお嫁さん見れて、華やかでさー・・・」


だから、今も土日に披露宴の司会をされてる方には皆さんに夢と希望を持ってもらいたいなー

私はホテルから依頼を受ける司会者は辞めちゃいましたけどね(@_@)

で、写真のベールを何に使ったかは企業秘密です(^_-)