「買わないなら履くな」ウィンドウから下駄を出して履こうとした時に止められた!
 
門前仲町交差点。門前仲町駅そばにある、創業107年、鈴木屋履物店
 
何年か前にここに初めて訪れた時「履いてもいいですか?」と聞いたら、ご主人に怒られた。
 
実に、7年ぶりに訪れました!7年も経っていたなんて信じられない。
 
鈴木屋履物店3代目のご主人、80歳。元気、元気♪
7年の間にいろんな事があったようです。
 
私が書いたYahoo!ブログを見て何と、『暮しの手帖』の取材もあり、全国からお客さんが来てくれるようになったそうです。
 
 
 
 
 
私が書いたYahoo!ブログを見て、この日、2度目の来店の女性のお客さんと偶然お会いできました。
 
お客さんの素敵な下駄を撮らせて頂きました。
鼻緒は別のお店で購入し、鈴木屋のご主人に鼻緒をすげて欲しいといらっしゃったのだそう。
 
鈴木屋のご主人がすげてくれた下駄の履き心地は天下一品とのこと。
 
素晴らしいキラキラ
 
 
7年前、初めて訪れた時、ウィンドウの下駄を「履いてもいいですか?」と聞いたら、
 
「買わないなら履くな」と、ご主人に怒られた。
 
「でも、あんたは履いてもいいかと聞いたからまだいいんだ。黙って履くヤツが多い。芸者さんは、人が履いた草履や下駄は買わない。おまえさんだって鼻緒が緩んだ下駄は履きたくないだろう」
 
なるほどと思いました。
 
その後、下駄が古くなったので新しいのを買いに来たら「まだまだ履ける。直してやる」と。何度も直してもらって履いた。
 
新しい下駄は5千円で、修理は千円。新しい下駄を売った方が儲かるのに・・・
 
おうちの方からは「儲けがない」と言われる事も。
 
奥様がまた優しい方なのです。
 
お孫ちゃんが「おねえちゃんあたらしいげたをつくりにきたのにかわいそう」とおねがい
 
小さかったお孫ちゃんも大きくなっててびっくり。そりゃそうだ
 
下駄が古くなったので新しいのを買いに来たら「まだまだ履ける。直してやる」と。何度も直してもらって履いた
 
と、7年前も書いたので、下駄の修理のお客さんが増えたらしい。。。
 
新しい下駄も買おう(#^^#)
 
1から下駄を作ってもらったら、その辺で売ってるのは履けなくなりました。外反母趾に下駄はイイ!
 
冬は草履を作ろう。前は、洋服で草履を履いていたことも。
 
結婚してから、お店を休んだのは2度だけ。年中無休。20年ぶりに休んで熊野古道に行ったら、お店が気になって仕方がなかったそうです。
 
「大事に履いてるから、こっちも誠意を持ってちゃんとやる。何の仕事もそうだろう」
 
修理代の千円を取ってくれず「このお金でお母さんとこへ帰りなさい」と言われ泣きながら帰った事も・・・
 
東京の下町人情に溢れたお父さん。
 
何と、7年ぶりに訪れたら、「おまえさんが来るまで最後の1枚をとっておいたよ。この板を作った職人さんの最後の板だよ」と!
 
 
 
私がいつ来るかわからないのに、7年も下駄をとっておいてくれて・・・また涙目で帰りました。。。
 
なぜ、7年の時が経ってしまっていたか、思い出しました。入院したのです!
 
入院の為、ネイルなどは一切禁止で、そのまま時が過ぎてしまっていたのです。。。
 
<鈴木屋のご主人の下駄ワンポイント>
・草履や下駄は、鼻元まで深く指を入れて履かない。指を深く入れず、かかとが多少出る程度に履く。
 
・下駄を履く毎に左右を入れ替えると、クセがつかず、片寄ってすり減るのを防止できる。
 
・下駄は足の筋肉を和らげる。身体にイイ。
 
・早めにメンテナンスに持ってくれば、履く方も治す方もお互いラク。
 
 
鈴木屋履物店
東京都江東区門前仲町2-3-5