だいぶ前に亡くなった父方の祖母はとても手先が器用で、晩年はお人形作りを趣味にしていた。


銀行の窓口に飾られていたこともあり、教えて欲しいと家に来る人に教えたりしていた。(なかなか慣れない人には難しいらしく、結局は作ってあげないといけないとボヤいていた。)

母はそのお人形を何体ももらって、部屋に飾っていた。

実家を片付けるときに、人形の処分に困りお寺の供養に出した。

しかしそれでも出てきたりしたので、申し訳ないと思いながら廃棄したりした。

実家の片付けの最終段階で、またも大きな箱に2箱でてきた。30体はあっただろうか?

私は先日行われた施設のお祭りのバザーコーナーを担当する部署に人形を渡して、欲しい人にあげて欲しいとお願いしていた。

するとお祭りが終わった後、いつのまにか紙袋に入ったお人形たちが事務所の施設長の椅子の上に置いてあった。

「え?なんで戻ってきたの?」
胸がドキドキし、少し怖かった。

人形を渡した部署に聞いてみると、訳がわかった。

実は人形達は無料では無く、バザーで売られたらしい。(祭りではなんでも一律100円だったので、100円で。)

それを買って帰った、とある老人福祉施設の施設長が当施設の施設長の市役所時代の後輩。

買って帰ったもののまだ欲しくなり、人形を譲って欲しいと施設長に電話。

公休だった施設長が部署に電話して、人形が施設長の椅子に来たという経緯だった。

今日、わざわざまた当該施設長が来園され、売れ残った10体程の人形がもらわれていった。

その前にデスクで記念写真。

貰い手があって良かった!
