人間蒸発
〈 カトレアの女 〉
<人間蒸発 >、、、自分の青春時代であった 1970年代の初めに流行
した言葉である、、、、当時、、高度成長社会の最中であった日本で 突然
まともな会社に勤めていたはずの家庭の、、 自分の夫が失踪する、、、
別に北朝鮮に拉致されたわけではない、やがて、その男には 隠された裏側の
人生というものがあって、、#$$%^と物語は続いてゆくのだが、、、
この<人間蒸発>が,発表される20年前に これとまったく同じ シチュエーションの
出だしで始まる小説が松本清張によって出された、傑作<ゼロの焦点>で ある
ここのところ 自分のブログは 本来のケバい美女のイラスト紹介と言う趣旨から
脱線してしまって、、 面白いコピー探しみたいな方角へ話がそれてしまっているが
実は自分が、松本作品に惹かれる理由のうちで、、そのコピー、いや題名の素晴ら
しさ、→独創性というものの要素は大きい、、、
< 点と線 >< ゼロの焦点 >< 黒い画集 > < 眼の壁 ><波の塔 >
< 風の視線 >< 砂の器 >< 球形の荒野 >、、、とくに彼の初期作品群は
すばらしい 発表後 もう半世紀の時間が過ぎ去ろうとしていながら まったく古さを
感じさせない 小説を見る前から こちらが引き込まれてしまうほどのサスペンスに
あふれている、、 ようするにカッコいいのである、、、
話が松本清張のほうへそれてしまったが、、、この <人間蒸発 >と言うテーマも
30年以上の時を経た今でも 古さを感じさせないものがある、、
結局 人間と言うものの存在は 常に日常と 非日常と言うものの間を漂っている
実存というものは、非常に危うい存在なのではないのか?ということを、<お父さんの
失踪>、、というものは我々に伝えているのだ、、、
別にオヤジじゃなくたって 誰だって こんなめんどうな家庭や職場の人間関係から
逃れて 遠いどこかへ逃げ出したいと思ったことはあるはずだ、、そのことは決して
非人間的、、あるいは反社会的と 非難されることはあるかもしれないが 個人の
持つ真実の気持ちであることは、まちがいない
だから かつての自分は きびしい日本の管理社会から逃れて 海外にすべてを
捨てて 逃れていく男達を 〈時には女も〉肯定した、いや自分もまた まぎれもなく
そんな男達のひとりであった、、→筈だったが、、、、、あれから25年、、、
かっこいいことを言って日本を飛び出して行った人間のうちで,、、モノになった奴は
0,001%も、いないかもしれない、、、ほとんどの人間は 景気の良かったバブル
時代に蓄えた金を 10年→20年のうちにすり減らして、、今は、無年金者と 成り
果てている、、、
でも 自分は違うもんね、、、俺は連中とは海外では 連るまなか
ったからである、、、まあ自己責任の結果です、、、
しかし金はともかく 自分の心には空洞が残るのである、、、どうして俺は
自己愛はともかく、、それ以外の愛情というものが全部信じられなくなって
しまったのであろうか?
ハードボイルドな人生を送ってきてしまった結果、、、誰も信じられない
自分になってしまった、、、
ところで 自分はゴルゴ13にぜひ聞いてみたいことがあるのだが< もう
これ以上は、報酬のために 殺人を繰り返さなくたって、、残りの人生分、
金は十分余っているでしょう、それなのに、どうしてあなたは まだ殺人を
やめないのですか?>、、と
きっと彼もまた自分と同じに もはや金のためでなく ただもう撃ち込みが
やめられなくなってしまっているのだろう、、
彼もまた、自分と同じ、、可愛そうな男なのである
ナナ
