本気で恋したことが何度かある。
23歳位の頃、中野のキャバクラで働く女の子に恋をした。
その子は昼はキャンペーンガールみたいなことをしてて、夜はキャバクラで働くという真面目な子だった。
出会ったキッカケは、当時わたしは浦和に住んでおり、スーパーから出てきた所を、
『すいません、キャンペーンやっているんですが~。』
と声をかけられて、私から連絡先を聞いたのだ。
まだ若いふたり。
仲良くなるのにそう時間は必要なかった。
確か彼女は3つ年下で、私がナンパした時は彼氏がいた。
何度か彼女と会ってると、『彼氏と別れた』と言ってきて、私たちは付き合うことになった。
とにかく私のタイプ。
顔から、声からら、性格まで。
私の方が理性を失ってしまうくらいに好きになった。
私は放送作家の見習い期間中で、ほぼ彼女に喰わせてもらう日々。
情けない。
でも彼女は『やれるだけ頑張ってみなよ。』
と、優しい。
若かった私は仕事より彼女といる時間を増やしたくなった。
そこで彼女が住んでるマンションに居候させてもらうようになる。
彼女が夜キャバクラ行ってる留守の間、私は彼女宅でコントを書く。
そして彼女が帰ってくる夜中3時くらいに、止める。
そんな日々が続いた。
私は彼女と結婚したいと思うようになっていた。
相当熱を上げていたのだ。
仕事は見習い期間中でほぼノーギャラ。
彼女と結婚できるなら見習いやりながら、なんとか時間作って働けばいい!
そんな「ノリ」だった。
ある日彼女が旅行行かない?と言ってきた。
私はワクワクしながら「行こう❗」と。
場所は箱根湯本に決めた。
ちょうど冬で温泉に入れることが嬉しい。
私も彼女も子供が欲しいと思っていた。
23で結婚。
んでほぼ無職。
ヤンキーみたいだと思ったが、真面目だ。
そこの宿でチャレンジ。
翌日、もう私は父親になることを前向きに捉え、また彼女も嬉しそうだった。
しかし、普通に彼女に生理が来て、結局子作りは失敗に終わり、その後も何度か試みたが一向に出来ない。
その頃彼女と変な空気になり、でもお互いふ日々の生活(仕事)を淡々とこなしていた。
そしてその後彼女はキャバクラで、私は放送作家見習いが忙しくなり時間が合わなく、自然消滅。
その後、何度か付き合って、別れて、また付き合って、別れてをしたが、相変わらず子供は出来なかった。
今頃どうしているのだろう?
子供は出来たのだろうか?
彼女のことを思い出すと、真夏に自販機で買ったラムネソーダの味を何故か思い出す。
私たちは炭酸ジュースのように勢いよく泡を作り、そしてその泡はゆっくりと消えてなくなった。
ではー。