夫の口はギュッと結ばれていて一文字。
ボソッと
「は僕のことが嫌いなんだよ」
と口にした。
今まで見て見ぬふりをしてきたけれど、
どうなっているのか解決しないと行けない!
※※※
「ということがあったんです!」
月2回に増えている病院での言語聴覚士療育は、たまたまだけれど、息子が病院で癇癪を起こした日の次の日だった。
言語聴覚士の第一声は、
「わ!パパ可哀想!ちゃんはパパのこと好き?」だった。
「パパきらーい、パパ好きじゃないー」
「そんなこと言ったらダメです。パパが辛い気持ちになります。パパは遊んでくれますか?」
「んーとねー、パパとは一緒にドラクエgoをしてかっこいいモンスターで敵を倒すゲームしてるよ」
「あとね、LAQとかレゴとかで遊ぶー」
「なにそれ、詳しく教えて?」
しばらく会話を続けたところ、
「この子たちは白黒思考と言って、100か0かの世界になりがちです。
この子にとってママが100点だから、パパが90点でも、ママかパパかの二択の場合は、ママが100点でパパが0点になるんです」
白黒思考のことは知っていた。
言葉じりしか知らなかったことに後悔した。