こだわりのせいで幼稚園で困って泣いてしまう場面が増えたと、担任の先生から連絡があった。
その電話を貰った時、私は息子の言語聴覚士の個別療育中だった
療育中の雑談で幼稚園での困りごと対策を、言語聴覚士さんに相談する。
「僕は医者じゃないから診断しちゃダメなんだけど、こだわりの部分で自閉症スペクトラムの兆候が強くでちゃってるよね。
感覚過敏もあれば感覚が鈍い部分もある。
そこは観察するしかないんだけど、難しいよね」
「この幼稚園での困りごとって、
いつぐらいに解消すると思いますか?」
「自発的な気づきは小学校の中学年以降じゃないかな?
自分で気がついて白黒思考の間を埋めていけるようになってからだと思う」
「しょうがっこう ちゅうがくねん」
「(自閉症スペクトラム)」
「この子は気がつくと思うよ。
どんな気がつき方をして、どうするかはわからないけれど、僕の時は⭕️⭕️でしたね」
「過集中もあるから、受け答えだけじゃわからない。本人にも制御できない。
先生も気が付かないでしょうね。
お母さんは、今ここに来て相談してるでしょ?
お母さんは気がつける人。
この子が自分はそういうところがあるから冷静になろうと思えるのは、中学生か高校生ぐらいかな」
「私、私が過集中だって気がついたのは、
子供を産んだあとパートに行き出してからですね」
「そんなもんですよ」
子供を産んだあと、赤ちゃんが過ぎて、幼児になって子供になって、思春期に入って、大人になっていく。
当たり前だけど、そこまで見越してたら子供なんて産めないし育てられない。
現代は生きづらい。
情報化社会になって、観察力と情報と行動力があれば子供の人生が好転するかも知れない。
それは希望であると同時に、多大な苦悩と苦労と、
それ以上の喜びがある。
ただ書いて文字にしている以上に、私は苦悩している。
息子の笑顔で帳消しになる程度の苦悩だけれど。