朝食の後、何だか気分が悪かった。

「なんか…気持ち悪い…」

そう母に言うと、母は私の様子がいつもと違うと

感じたようで、すぐ病院に電話をした。


既に出勤していた父親を呼び戻し、私は両親に

連れられて病院へ。


車椅子で診察室へ運ばれたけど、座っていられなくて

横にさせてもらった。

その日のうちに入院が決まり、3度目の入院となった。


私が病室に運ばれてから、両親は先生に叱られたらしい。なぜあんな状態になるまで連れてこなかったんですか、と。


私は自力で起き上がるどころか、

寝返りもうてなくなっていた。

有無を言わさず鼻からチューブを入れられて

経鼻栄養になった。

最初はラコールを1日300kcalから。

それでも吸収できなかったのか、お腹を下してしまった。


自力で立てないので体重ははかれなかった。

入院してしばらく経ち、支えてもらいながらやっと

立ち上がれるようになってはかると、

なんと20kgだった。

寝たきりの時は20kgを切っていたかもしれない。


3度目の入院は、8ヶ月かかってやっと退院できた。

前回までと違うのは、

鼻にチューブを入れたまま退院した

ということ。

私はすっかり、口から食べる事に対して意欲が失せてしまっていた。

母と2人で経鼻栄養のやり方を教わり、やっと退院。

体重は35kgまで回復していた。


家に帰ってからも1日3食、鼻から栄養を摂り続けた。

退院からしばらくすると、やはりまた嫌になった。

「カロリーを摂りたくない、太りたくない」


そんな中、ある日こう思った。

(どうせカロリーを摂るなら、やっぱり口から食べたい)

その日から私はやっと鼻のチューブを抜いて、

また自分の口から食事をとるようになった。

チューブを初めて入れた日から1年以上は経っていた。


しかし、本当は食べたくない・痩せたい気持ちは

変わらず…むしろ強まっていった。

食事量は徐々に減り、体重も減っていき…

それがもとで再び家族との仲が悪くなっていった。