1958年/アメリカ/128分

監督:アルフレッド・ヒッチコック

ジャンル:サスペンス


高所恐怖症のため警察を辞めた刑事が友人から妻の監視を依頼される。

その彼女が教会の鐘楼から飛び降りようとした時、

追いかけて階段を登った彼は“めまい“に襲われ、彼女を見殺しにしてしまう。

美しい彼女の姿が忘れられない彼は、ある日、街中で彼女そっくりの女と出会うが……。



ヒッチコック監督のとっても有名なサスペンス映画です。

以下、ネタバレありです。


ストーリー、音楽、カメラワーク、色彩、すべてが素晴らしく、

本当によくできた作品だと思います。

観る人の心に訴えかけてくるような演出が満載で、

ハラハラドキドキ感、スリルを十分すぎるほど味わうことができます。

色彩も非常に美しく、物語全体を怪しい雰囲気で包み込み、

緊張感を高めてくれています。


物語の途中で真相が明かされるため、

このことについては賛否が大きく分かれるみたいですね。

私はどちらかと言うと、終盤で物語の真相が明かされ、

そのままジェットコースターのように一気にラストへ、という展開が好きですが、

この作品に関しては、途中のネタバレもあまり気にならないほど魅力を感じます。


マデリンの謎の行動に観ている側も振り回され、

一体何なのだろう、とあれこれ考えることができるのも楽しいです。

彼女の謎に包まれた行動も、この映画の大きな魅力の一つですね。


ラストもまた謎めいていますが、シスターの鳴らした鐘の音に包まれて終わる、

というのがまた哀しくもあり、美しくもあり、

この作品をしめくくるのにふさわしいと感じました。


★★★★★★★★★☆