一昨年のドラマ版から観ていた、信長協奏曲の映画版を見に行きました。
公式さんより画像をお借りしています。

場所は新宿のTOHOシネマ。付近はよく通りますがここへ入ったのは初めてです。コマ劇場や東宝会館があった頃をよく知る者としては、すっかり様変わりした外観に感慨深い思いです。

今日は水曜日なのでお安く入れます。
私がちょびっと映ってます。。。
自動券売機でチケットを買って、
売店でカフェラテを買ったら劇場へ。


この物語は信長に瓜二つの、ごく普通の高校生がタイムスリップして信長の影武者となり、天下泰平のためにあれこれ尽くしていく物語です。

原作はマンガ。ドラマ版は2014年10-12月期の月9で、平均視聴率は12.46%と同時期のドラマではボチボチだったようです。
私は普段あまり日本のドラマは観ないのですが、珍しくこのドラマは観てました。

正直、ドラマ版から1年以上経っているのでどうかな?と思いましたが、総論はまあまあ面白かったです。
ただ、ドラマを観てないと厳しいかな?とも思いました。滝汗

映画の冒頭に大まかなドラマ版のダイジェストはあったものの、忠実と異なる人物設定や展開があるので、ドラマ版から継続されるファンタジーに免疫がないと、腹に落ちづらい箇所がいくつかあるかと思います。(そもそも信長が影武者だったという点からファンタジーですが)

以下はゼロベースで読むとチンプンカンプンだと思いますがご容赦ください。

さて、この作品に限らず、現代から昔へタイムスリップしました系の話は多々ありますが、概ねラストは主人公が現代へ戻るのが鉄板ストーリーですよね。

おそらくこの作品のラストも、サブロー(主人公)が現代へ戻って、ふと信長だった頃を回想したり、過去から手紙が届いて読みながら涙する(例:JINラスト)のかなあと勝手に想像していました。

その前提でいくと、映画版のストーリーは、ドラマ版からの続きで本能寺の変をやることが予告されていたので、私が映画版で見たいというか知りたいのは、どうやってサブローが現代へ戻るかってこと。
何らかのショック (鉄板シチュ)により現代へ戻ることが想定されますが、問題はファンタジーとはいえ歴史は変えられないので、本能寺で信長が明智に討たれる筋書きはキープしなければならない。
ドラマ版で竹中半兵衛が明智に殺されて「うわっ、歴史を変えちゃったし」と思ったケド。

だとしたら、サブローに変わって本能寺で討たれる信長役が必要で、じゃあ誰が信長になるのよ?という疑問が浮かびます。

まあ、そもそもサブローは信長の影武者だから、本家信長がその役に戻って本能寺の変が成立するんだな、ということは想定されますが、ややこしいのは、ドラマ版から明智を本家信長がやっているって設定。
このあたりの経緯は割愛します…
つまり、主人公のサブロー信長は死ねないし、明智→本家信長なので、明智役が空席になるわけですね、その想定だと。

しかもドラマ版のラストでは、サブロー憎し(自分が信長をやっている時よりサブロー信長の方が家臣にも奥方にも愛され嫉妬していた)の明智扮する本家が、本能寺でサブローを討ってやる!ということを匂わせて〆ている。ということは、本家はママイキで明智?

などなど、これらの想定を踏まえた結果

サブローはどうやって現代に戻るんだ?
→ 誰が誰になって本能寺の変のストーリーが成立するんだ?

という点を期待しつつ映画を観ました。

ここからが【※ネタバレ危険※】です。

サブローが現代へ戻る展開は当然ありました。想定外だったのは、サブローが明智として秀吉に捕らえられ(信長の敵討ちとして。忠実における山崎の戦い)秀吉に首をはねられた瞬間に現代へ戻ったこと。

本能寺では忠実通り信長(サブロー)が明智(本家信長)に追い詰められますが、サブロー憎しだった本家が諸々あってサブロー新派となり、サブローを逃がして自分が信長に戻って討ち死ぬのですが、信長を討つ明智役、それが秀吉でした。

この「本能寺で信長を討ったのは秀吉でした」というトンデモ展開、実はコレ、ドラマ版からストーリーは繋がっていて、秀吉は信長に対して積年の恨みがあり、いずれ信長を討ったうえで、自分が天下をとってやる!という設定がベースにありました。
一応、密室での出来事なので、明智ではなく秀吉が信長を…の展開も外にはバレていません。キョロキョロ

で、秀吉は信長を討ってドラマストーリー上の目的は達成出来たわけですが、歴史は変えられないので、逃げたサブローを明智に仕立てて、対外的に(忠実どおり)明智謀反→信長討つ→明智逃亡という体は保たれました。

で、逃げた明智=サブローを秀吉が捕らえて首をはねる→現代へ戻る、へ繋がります。

ラストは現代に戻ったサブローのところに一通の封書が届き、送り主からの手紙と、USBメモリに入った帰蝶(信長の奥方)からの映像メッセージがありました。

この送り主も(カクカクシカジカ)現代からタイムスリップした人で、タイムスリップした時の手荷物に動画を撮れるツールを持っていたことから、帰蝶の動画が撮れた、というストーリーのようです。

うーん、この展開はちょっと無理があったかもしれません。ガーン

まだ韓国ドラマ「屋根部屋のプリンス」のラストのように、帰蝶が未来のサブローに手紙を書いてどこかに埋めたものを、現代のサブローが掘り起こして読む、とかのほうがスムーズかもしれないと思いました。滝汗

で、帰蝶からの動画を見て涙するサブロー。

最後は、自身がタイムスリップした場所へ行き、ミスチルのテーマ曲をバックに歩き出すというところで映画は終わります。

そんなこんなで突っ込みどころは満載ですが、まあまあ面白かったです。ただ、冒頭述べたように、ドラマから見てないとトンデモ過ぎて観てられないかもしれません。滝汗