7月三連休は山竹の会で、練りに練った 新穂高〜小池新道(左俣)で双六小屋泊〜西鎌尾根〜槍ヶ岳・槍ヶ岳山荘泊〜右俣〜新穂高 と計画した。

事前の天気予報は目まぐるしく変わり、前日のものは前半は雨模様も、後半は大丈夫そうなので決行した。

木曜日の夜7時に自宅を出発。

メンバーとは現地集合だ。

予報どおり雨の中 東海北陸道を進み、11時にP3登山者無料駐車場に到着。

今回新たに買い足した車中泊グッズで快適に目覚めて、朝ごはんを食べて5時に出発。

無事メンバーと合流して登山指導センターへ。

いきなりの雨なので、ここで登山届を提出し、体制を整えてスタート。

ここから登山口まで約5キロの左俣林道を歩く。

途中、わさび平小屋で休憩していると雨足が強くなり、しばし停滞し、弱くなったタイミングで出発。

2時間チョイでようやく登山口に着いた。

ここからようやく登山道(小池新道)となり、斜度を上げていく。

小池新道は終始 よく整備されており、危険箇所は一切ない。

なんとなく熊野古道を思わせる石畳・石段の中を進むと水量豊富な秩父沢を渡る。

鏡平に入ると木道となり、鏡池に到着。

晴れていれば逆さ槍が望めるが、白き世界で何も見えず。

雨は止んでいたので、ここでおにぎりを食べて天候回復を期待したが何も変わらず・・・。

鏡平山荘を越えて弓折岳分岐までの間がかなり急で、活動限界寸前まで追い込まれた。

小池新道は良く整備されているだけでなく、双六岳が花の百名山だけあり、色んなお花が咲いているので、花々を愛でながら何とか分岐にたどり着いた。

ここでアミノバイタルで復活し、少し傾斜の緩んだ登山道を進む。

雪渓を越えてアップダウンを繰り返すと双六小屋が見えてくる。

このあたりはホントに花が多くて、特にクロユリには感動した。

CTを大幅に越える15時前に双六小屋に到着。

残念ながら真っ白で何も見えず。

チェックインしてビールを飲んで仮眠後に晩ごはん。

メニューは山小屋には珍しい天ぷら。

美味しく頂き、翌日の西鎌尾根に備えて早めの就寝。

夜中0時に風の音で目覚める。

外の様子は伺えず、朝を迎えると外は爆風!!

朝食後に準備をして外に出るも爆風は止まず。

20メートルを越えているらしく、双六小屋の方も槍ヶ岳山荘へ問い合わせても、稜線上は更に強風なのでやめた方がいいとのアドバイス。

考えた末に我々の体力と技量では止めておこうと決断し、断念することに(槍ヶ岳山荘はキャンセル)。

さて、ではどうするか? このまま下山すると1座も登らずじまい。

鏡平山荘に問い合わせると何とか泊めてもらえるとのことで、せめて双六岳(2860m)を登って鏡平山荘に泊まるろうと予定変更。

天空の滑走路と言われる双六岳だが、今回は強風と視界不良で離着陸不可といったところだ。

本来、周囲の山々を見ながらの稜線歩きが、時折体が持っていかれそうになるぐらいの爆風の中なんとか登頂。

途中ヤマップも起動ぜずで、なんなんだろう・・・と心折れた状態で小屋へ戻る途中、ライチョウが見れたのがせめてもの救いだった。

小屋内でお昼(おでん&ビール)を頂き鏡平山荘へ向かう。

時々明るくなるも周囲の山々は姿を現さず・・・。

途中、せめて弓折岳を登ろうと、今回の山行2座目の弓折岳(2592m)に登頂後、15時に鏡平山荘に到着。

チェックインして外のベンチでビールを飲んでいると、なんとオコジョが現れた。

想像以上に小さくて、リス並みにすばしっこいので撮影はできなかったが、初めてのオコジョに感動した。

夕食(クリームコロッケ)を頂いた後、翌日こそは!!

と期待しながら就寝。

が、翌日も終始真っ白け・・・。

朝食後6時半に下山開始。

三連休の中日ということもあり、登ってこられる人も多く、情報を聞かれるが良いお答えはできず。

何かやり残した気持ちのまま11時半に下山。

振り返ると山々は雲の中。

これで晴れ渡っていると複雑だが、キッパり諦めて ひがくの湯へ向かった。

今回は楽しみにしていた山行だっただけに喪失感が大きい。

山は逃げないのはわかっているが・・・。

下山後のニュースで北アでの滑落事故もあったらしく、あの爆風でのチャレンジ断念は正解だったと思う。

また、改めて体力のなさも露呈し、得るものはそれなりにはあった。

ただ、3日間 槍ヶ岳の近くにいながら、一度もその尊顔を拝せなかったとは・・・いかに運がなかったのか??

色々考えさせられた山行だった。