土曜日に両白山地の越美の主峰 能郷白山に嫁さんと二人で登ってきた。
ちなみに両白山地の加越の主峰は霊峰 白山(昨年8月に登拝ずみ)である。
これまたちなみに、白山と能郷白山で両白と言うらしい。
能郷白山は岐阜と福井にまたがる1617mの日本二百名山で、去年、開山1300年を迎えた歴史ある山である。
登山ルートは福井側の温見峠から登る最短コースと、岐阜側の能郷谷から登る健脚者コースがあり、当然温見峠コースから登ることにしていた・・・
今回の登山は色んな突発要因や準備の問題があり、反省の多い山行だったので振り返って次につなげたい。
まず能郷白山に決めたのは前日で、それまでは御嶽山と迷ってた。
前日からいつもの通りネット情報で登山口やアクセス、登山ルート、コース状況を確認したが、あくまでも登ることに決めていた温見峠ルートであった※1。
温見峠までは自宅から車で約3時間で、登山ルートは往復で約3時間半程度なので、お昼ごはんはカップ麺とコーヒーだけ準備して、途中のコンビニでおにぎりを買うことにした※2。
ただ晴天で暑くなりそうだったので水だけはたっぷり準備した。
当日は朝5時に家を出て名神からR157で温見峠へ向かう。
カーナビでは計画通り、関ヶ原ICで降りて一般道を指示していたが、嫁さんが車中 Googleで調べると福井回りであったが気にせず予定通り向かった※3。
ところがR157で目的地に残り20キロ辺りに近づくと、カーナビルートが突然変更されて、更に150キロ遠回りして福井側からのアプローチに変更された。
車を停めて色々調べるとR157が全面通行止めとなっているとのことである・・・
。

まさかここまで来て更に2時間以上も時間をロスするわけにもいかず、近場の他の山の選択も含めて30分程検討した。
結果、能郷谷登山口であれば近くだったので、能郷谷ルートで予定通り能郷白山に登ることに変更した。
問題は能郷谷ルートは登山口から4キロ手前までしか車は入れず、約1時間かけて林道を歩き、そこから山頂まで約3時間半かかる。
しかも標高差1237mある・・・ホントに健脚者ルートである。
更に悪いことにコンビニが全くなく、おにぎりを買えなかった。
この時点ではカップ麺と朝ごはん用の菓子パンがあるので何とかなると思っていた・・・※4。
8時前に車止めの空き地に駐車し、準備して8時15分にスタートした。
しばらく林道を歩いていく。
結構 花が咲いている。
それもいくらか緩やかになるところもあるが、基本的にはずっと急登である。
前山を過ぎて標高1400mを越えてくると笹道となり、直射日光がジリジリ照りつけてくる。
だんだん嫁さんがバテてきた。
登り返しのコル出前あたりから花も増え始め、乗鞍も見えはじめる。
だんだん足どりが重くなり、汗も止まらない・・・。
幸いカップ麺用に水はたくさん持っていたので、飲み終えた2本のペットボトルに注いで、とにかく水分を摂りながら進む。
まだまだ急登が続く。
コースタイムよりかなり遅れて、4時間半で山頂に到着した。
山頂付近はカタクリの群生地となっている。
奥の院の祠は昨年9月の台風24号で吹き飛ばされたと書いてある。
こちらの方が山頂より眺望がきく。
山頂と奥の院 合わせても7人程度の登山者である。
今回はもちろんピストンなので来た道を帰っていくが、途中 意識が2度程とびそうになった。
なんとか踏ん張りつつ下っていくが、何分急傾斜の連続なので脚全体もわらい始める。
もちろんこの時間から登ってくる登山者もいないし、下山している人も一人と会っただけで、完全な単独行である。
何かあればアウトなので普段より慎重に下りる。
何度も立ち止まり、何度も腰を下ろし、何度もストレッチをしながら2時間半かけて、ようやく登山口まで下りてきた。
ここからまだ林道を4キロ歩く必要があると思うと気が遠くなる
。

林道を半分ぐらい歩いたところで、後ろから地元のボランティアの方の軽トラが来て乗せて頂けることに・・・まさに救世主現る
である。

あとで嫁さんに聞いたら当日は地元ボランティアの方々が沢山出られており、嫁さんも随分とお世話になったそうである。
ありがとうございました
。

車に乗せて頂いたおかげで、17時半にようやく駐車場に戻りつけた。
腹は減るわ汗まみれやわで、まずは割引してもらった うすずみ温泉で疲れを癒し、山バッチも購入。
軟らか目のお湯で、日焼けした肌に優しい温泉であった。
入浴後に食べ物屋を探したがなかなか無くて、車で1時間位走った和食屋さんでカツ丼定食をがっつり頂いた。
温泉とご飯でホッと一息である。
その後安全運転で夜9時過ぎに帰宅した。
今回は林道を入れると17キロ弱、林道を除くと往復で10キロ弱を約9時間での山行で、標高差約1250mの行程であり、累積標高は約1700mと比較的ハードなものであった。
また※1~※6の反省ポイントがあり、例え短時間の山行予定でも、備えは2重 3重にやっておく必要があると実感した。
これを新幹線で作っている月曜日の午後も、未だ少し頭が痛い・・・。
能郷白山自体は明瞭な登山道で、メンテナンスもきっちりやって頂いている、能郷谷からは登りごたえのある山である。
同時に花も沢山咲いており、今回は天気が良すぎて眺望は霞んでいたが、見晴らしも満点の山だ。
自分自身としては限界が見えて、少しその限界を越えた山行であった
