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オーディオブック生活満喫しています


これまで聴いたのは、


三体

母性

正体

悪い夏

ザリガニの鳴くところ

流浪の月


そして今は『汝、星の如く』


同じ作者が続くのが特徴だったりもするウインク


ナレーションは俳優さんより声優さんが好み

名のある俳優さんより聴きやすいし、ストーリーに入り込める


通勤も 家事も…なんなら在宅勤務中も聴きながら作業できたりして良い



今日、『流浪の月』を聴き終わった

すごく有名な小説だし映像化されていたのに、著者も作品も知らなかった


聴いていたら、なんとなくだけど…自分の気持ちに共通点を感じた


暴力や許されない性的嗜好


激しいものに目が行くし、もちろん そこも含めるが

本当に似ていると思ったのは



『僕の気持ちを勝手に代弁するな』


彼の言葉が蘇る



ヒロくんは かなりおとなしい人だ

感情の起伏すら感じられない人

声を荒げる事なんて 滅多にない



ただ、(結婚するずっと前)これだけは、声を荒げて怒る…という表現が正しいのかもわからないが、何となく 私に対してこの部分が凄く嫌っていたと思う


 

いつの頃だか 正確には覚えていないけれど、

私が苦しんでいるのを見て


苦しむ菜々ちゃんを見ているのが辛い、

凄く苦しそうだ

辛いよね…

と言った


そう言っただけだ


でも私にとっては、

自分(ヒロくん)は消えた方が良いのではないか?

私の苦痛を利用して 私を気遣うフリをして、別れ話をしたいのではないか?


あなたが私をこんな風にしたのに

今更、離脱なんてさせない、ふざけるな!


この気持ちをどこまで表現できたか わからないけれど、少なくとも彼は


別れたいなんて言ってないよ?

そう聞こえたのならごめん

と困惑していた


こんなやり取りは日常茶飯事で

まぁ、私が苦しくない時なんて殆どないのだから…

また同じことの繰り返しを続ける


僕の気持ちを勝手に想像して、

わかった気になって

それが事実のように言わないでくれよ…

言葉が足りないのは認めるが

言ったことが以上の隠した気持ちはない



本当に何十回この話をしたか分からない



ある時、また同じ喧嘩をしたけれど、

私は、また仲直りをして、その数日後に喧嘩になるだろうと、いつものことのように思えた


でも ヒロくんは違った


そろそろ見極めなくては行けない気がしている

今仲直りしても、またその繰り返し

直ぐにまた苦しくなる

一生続けるか、そろそろ潮時なのか


僕は一生続けられる

でも、菜々ちゃんには無理だよね

こんな男に 心を痛める必要なんてないんだよ

解き放たれなきゃいけないんだよ



その時に私は

彼がいつも言う、『勝手に代弁するな』と思った



私も同じだよ…

一番わかるはずのあなたが、なぜわかってくれないの?

なぜ同じことをするの?


自分がしてきたことを棚に上げて私は泣いたと思う


他人の口を借りると

自分の責任から 逃れられる気がした


如何わしさが

やましい気持ちが綺麗に隠された


あなたはこうでしょ?

言わなくてもいいのよ…


私は少し捻くれた 善意の代弁者だった

何でもわかっているよという万能感もあった


ただ、善意の代弁者って…周りの人はキツいんだよね



この一件以来、私は腹を括った


私は 一生続けたい…


そう言ったと思う


ありがとう、と彼は言った



彼が 私にはできないと思っていた一生続けることは今のところ 続いている


善意の代弁者ではなかったようだ