今回の記事は
「ダブル・バインド」
ちょっと分かりづらいかもなので
本の引用もつけます。
「二重の呪縛 double binds」のような催眠技術もまた、現実感覚を回答する助けに使われる。
二重の呪縛とは、一方で本人がみずから選んでいるのだという錯覚を与えながら、じつはコントロールする側が望んでいることを強制的に行わせてしまうものである。
(中略)
二重の呪縛のもうひとつの例はこうである。「あなたの人生には何かうまくいってないことがあると認めますか。認めるのなら言いますが、この講習を受けないと、そのうまくいかないことがあなたの人生を支配してしまいますよ」
マインド・コントロールの恐怖 (ノンフィクションブックス)からの引用
「二重の呪縛」とも言われ
「コインの裏表」のように
どちらになっても
コントロールする側が
望んでいることを行わせる手法
マーケティング・セールスでも広く使われています。
何かをやってほしいとき、それをやるかやらないかではなく、やることを前提とした選択肢を用意して、質問すると言うやり方。
選択肢を提示されるのだが、どちらを選んでも、結局同じ結果に誘導されることになる。
この技法は、営業や販売などでも応用されている。
まだ車を買うかどうか迷っている客に「このオプションはお付けしましょうか?」とか、「ボディの色は、白がお好みですか。それとも黒がおお好みですか」と、話を進めていくやり方だ。
この場合、車を買うことを前提として、その先の選択肢に客の関心を向けてしまう。そうすることで、買うか買わないかで迷っていたところから注意が逸らされ、細かい好みについて検討し出しているうちに、いつのまにか買うことが既成事実化してしまう。
マインド・コントロール 増補改訂版 (文春新書)からの引用
ダブルバインドの具体例を説明していきます。
具体例1:選択を前提として対象を変える
好きな人を食事に誘いたい場合
「今度、食事に行こうよ」
(行く行かないか?)
より
「美味しいイタリアンの店か、最近評判のフレンチどっちが良い?」
(イタリアンかフレンチ?)
の方がほんのちょっとしたことですが
選択の対象が変わるため断り辛くなります。
ちなみに「ゴルディロックス効果」と言って
選択肢が3つあると
多くの人は無意識に「真ん中」を選ぶそう。
先生は「松・竹・梅」で
多くの人が「竹」選ぶとも言ってました。
と言う事で3つから選ばせる事もあります。
具体例2:どっちでも怒られる
パワハラ・モラハラを例に挙げると
質問すると
「そんなことくらい自分で考えろ」
自分で考えてやると
「なんで勝手にやるんだ」
などどっちも怒られる。
これもダブルバインド。
どっちも相手が怒るので
ストレスを感じる状況。
結果、自分を責めてしまい
余計に相手に従ったり
自分で考える力を奪われることも。
具体例3:災害を予言し、変えておいた
「○年○月○日に大地震が起きる!」
などと教祖が予言をし
地震が起きなくても
「教祖の祈りで未来を変えた!」
などと言って
どっちの結果が出てもOKなようにします。
引っかかる人いるの?って感じでしたが
「いる」と先生が言ってました。
先生曰く
某宗教の信者が布教活動で
パンフレットを持ち
ニコニコと道端に立っていられるのは
断られても想定内として
事前に「ダブルバインド」を掛けているからとの事。
ほんと色々ありますよね。
この記事が少しでもお役に立てると幸いです。
あなたの幸せを心よりお祈りしております。
引用した本はこちら↓
古い本なので入手が難しいかもしれません。