人間性は行動に現れますが、普段使っている言葉でも見いだすことができます。言葉を変えることで行動も変わり始めます。
 

私は末期ガンの患者さんのカウンセリングをしていましたが、「もう逢うことができない」「もう観ることはできない」と覚悟した人の言葉は、強くあたたかい言葉になり、自分が使った言葉により行動も変わります。


そのとき教えてもらったことがあります。

「病気だけ考えると暗くなる。せっかく逢いに来てくれる人がいるのだから、その人に集中する。相手に集中すれば不必要な言葉を使うこともないし、言葉に対して大切な想いを込めることができる。目の前の人に集中して生きてね」と。


私は相手に集中して言葉を使い始めたとき、知らぬ間に前向きで希望と喜びを生む言葉を使っていました。


会話で相手に集中すると面白いことがわかります。

それは、「自分自身の心の声が相手との対話を通して聴こえてくること」です。

 

相手に真剣に向き合うことは、実は自分自身の本質と真剣に向き合うことでもありますからね。