正直に伝えるのは人を傷つけることが多いです。 
たとえば、相手が時間に遅れてきて腹が立ったときに、正直な感想を伝えたら、「なんで遅れるんだよ! むかつく!!」となるわけです。 
しかし、そのときに素直な感想を伝えると、「遅れてきて逢えなくなるかと想って寂しかった」となるわけです。

正直な思いとは、一瞬の感情を伝えること。 
素直な思いとは、一瞬の感情の奥にある想いを伝えること。 
この二つは似ているようで決定的に違います。 

正直にキツイ言葉を言おうとしたときに、心臓に手を置いて少し間をおいて、「この想いの奥には自分のどんな感情があるのだろう」と感じることは大事です。
そして、正直な想いを伝える前に、自分自身が正直に相手に伝える資格があるのかを向き合って観ることも大事です。 
おそらく、おたがいさまのはずですから。
だからこそ、相手に対して素直にあたたかく伝えることは大事なんですよね。

人間関係で大切なことは、厳しく正直なことよりもあたたかく素直なことです。
厳しいことを伝えなければいけないときもありますが、それは感情に左右されるときではなく、冷静なときだけです。

自分の思いや自分の行動と向き合って、あたたかく伝えることが、人間関係を深めるコツの一つですね。