東日本大震災から10年経ちます。

日常という「恐怖」に振り回されて、大震災の日に真剣に向かったはずの「大切な人や大切なこと」を忘れ、自分がどうありたいかを考える時間もなく、日々を「やらねばならないこと」「どうでもいいこと」だけに追われています。

 

教え子さんが被災地に定期的に行っているため、復興の近況を教えてもらっています。
被災地は表面的な復興は進んでいるのですが、被災地の方が心から安心して喜べる状態という「心の復興」はいまだ進んでいないというのが実情だそうです。

 

心の復興の遅れは被災地だけでなく、いまの日本全体も同じ状況です。

大震災のダメージも癒えないまま新型コロナによる社会の閉塞感によるダメージも受けて、日本に住んでいる人の心が余裕をなくしています。

 

心の余裕を取り戻すため、そして、日常の忙しさの中で見失っている大切なものをもう一度思い出すために、今こそ静かに自分自身と向き合いながら自分に質問することが必要です。


「本当に悔いなく充実した人生とはどんな人生か?」
「自分が人生で残したいものはなにか?」
「生涯を通してどういう人間でありたいのか?」

「本当に大切にしたい人は誰か?」

 

大震災や新型コロナからの復興の最大の障害は、「考えない日常であり慣れという名の逃避」ですから。